更新日:2026年7月31日。タイで外国人が働く場合、Non-Bビザだけでは足りず、原則として仕事を始める前に有効な就労許可が必要です。最初に一般企業、BOI奨励企業、15日以内の緊急・必要業務のどのルートかを分け、Non-Bビザ、就労許可、滞在延長を別々に管理します。
この記事は、タイの一般企業が日本人などの外国人を技能・知識を要する職務で雇用する標準ルートを中心に、2025年10月に全国運用が始まったe-WorkPermit、Non-Bビザの必要書類、BOIルート、更新・変更・退職時の実務を整理します。申請画面や公館のチェックリストは変更されるため、実際の提出時は各公式窓口の現行表示を優先してください。
先に押さえる6点
- Non-Bビザ:就労目的で入国・滞在するための資格で、就労許可そのものではありません。
- 就労許可:雇用主、職務、勤務場所など、許可された範囲で働くための手続きです。
- 一般ルート:2026年はタイ雇用局のe-WorkPermitで、BT32やBT25など該当する申請を進めます。
- BOIルート:一般ルートと混ぜず、承認済みポジションとBOI Single Windowを基準にします。
- 就労開始:申請中、Non-B取得済み、承認メール受信だけで開始せず、許可の有効性と内容を確認します。
- 期限管理:就労許可、滞在期限、90日レポート、再入国許可は別の期限です。
タイのNon-Bビザ・就労許可・滞在延長は別手続き

3つの手続きは目的も担当機関も異なります。Non-Bの有効な入国・滞在状態があっても、それだけで就労を開始できるわけではありません。また、就労許可が有効でも、入国管理局が認めた滞在期限を超えてタイに滞在できるわけではありません。
| 手続き | 何を認めるか | 主な担当 | 実務上の確認点 |
|---|---|---|---|
| Non-Immigrant B | 就労・事業目的での入国、初期の滞在 | タイ外務省、在外公館、入国管理局 | ビザの種類、入国日、入国時に認められた滞在期限 |
| 就労許可 | 許可された雇用主・職務・条件で働くこと | タイ雇用局、県雇用事務所 | 有効期間、雇用主、職種、勤務場所、許可範囲 |
| 滞在延長 | 初期の滞在期限後もタイに滞在すること | タイ入国管理局 | 旅券に記録された滞在期限と延長条件 |
タイ外務省のNon-Immigrant Visa B公式案内も、タイで働く外国人は就労許可を取得してから就労できると案内しています。会社のHR台帳では、3つを一つの「ビザ期限」欄にまとめず、別項目にしてください。
2026年の申請ルートを最初に分ける

必要書類を集める前に、会社と職務がどのルートに属するかを決めます。一般企業の申請書類を、そのままBOI案件や短期の緊急業務へ流用すると、申請先と順序を誤ります。
| ルート | 主な対象 | 起点となる手続き | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 一般企業 | 一般のタイ法人が外国人を技能・知識を要する職務で雇用 | e-WorkPermitの該当申請、Non-B | BT32、BT25等は本人の所在と申請段階で使い分ける |
| BOI奨励企業 | BOI奨励案件の承認済みポジションへ外国人専門家を配置 | BOIのポジション承認、Single Window | 一般企業の資本・雇用基準や順序をそのまま当てはめない |
| 15日以内の緊急・必要・特別業務 | 対象業務を15日以内に完了するケース | e-WorkPermitのBT34による事前届出 | 短期出張なら自由に働ける制度ではなく、対象業務と期限を確認する |
| その他の特別ルート | MOU労働者、国境通行、特別な在留資格、Smart Visa等 | 制度ごとの専用窓口 | 本記事の一般企業向け標準手順から切り離して確認する |
e-WorkPermit公式ポータルでは、Non-Immigrantの技能職、海外にいる外国人の代理申請、BOI、15日以内の緊急業務などが別メニューになっています。画面上の名称と、自社が選ぼうとしている制度が一致することを最初に確認してください。
申請前に会社・職務・勤務場所を確認する

就労許可は、外国人本人だけの申請ではありません。会社の登記、事業、雇用実態と、本人が実際に行う仕事を一致させる必要があります。HR、直属責任者、会社の署名権者で、次の5点を先に確定します。
- 誰が雇用するか:給与負担会社、雇用契約の会社、申請するタイ法人を一致させます。
- 何をするか:役職名だけでなく、実際の業務、権限、必要な技能、担当範囲を書ける状態にします。
- どこで働くか:本店、支店、工場、顧客先、複数拠点など、実際の勤務場所を確認します。
- 会社がその事業を行えるか:登記目的、外国人事業規制、業種別許可、BOI条件を照合します。
- 外国人がその仕事を行えるか:禁止職種と許可範囲を確認します。
タイ法人の登記や資本金、VAT、開業順序はタイ会社設立の手順、外国人事業法とBOIの事業規制はタイの外国人事業規制で分けて確認してください。本記事は、会社設立後に外国人本人を適法に就労させる手続きへ範囲を絞ります。
日本からNon-Bビザを申請するときの必要書類

Non-Bの必要書類は、本人側とタイ会社側に分け、申請する大使館・総領事館の現行e-Visaチェックリストで最終確認します。タイ外務省の一般案内だけでなく、日本で実際に申請する公館の案内を使ってください。
| 担当 | 代表的な資料 | 申請前の確認 |
|---|---|---|
| 申請者本人 | 旅券、顔写真、日本での現在地・居住を示す資料、渡航予定、資金証明、e-Visa申請情報 | 旅券残存期間、氏名表記、申請地の管轄、画像・PDFの仕様 |
| タイの雇用会社 | 招聘状または雇用関係資料、会社登記証明、株主・事業資料、署名権者の資料 | 会社名、住所、役職、給与、赴任日、署名・社印の整合 |
| 就労許可の事前資料 | WP32等の承認資料、または公館が認める招聘状と会社登記資料 | 申請先公館と申請目的により要求が異なる |
2026年7月31日に確認した在大阪タイ王国総領事館の日本語案内では、日本国籍者は原則としてWP3の提出免除とされています。一方、在東京タイ王国大使館のe-Visa案内は、WP32または招聘状・会社登記資料による提出方法を案内しています。古い記事の「日本人もWP3必須」、または「日本人は何も不要」という両方の断定を避け、申請先の最新要件に従います。
TDACは別手続き
2025年5月1日以降、タイ入国前には旧紙TM.6ではなくThailand Digital Arrival Card(TDAC)が導入されています。TDACは到着情報の登録であり、Non-Bや就労許可の代わりではありません。提出時はTDAC公式サイトを使ってください。
一般企業のe-WorkPermit申請手順

2025年10月13日から、タイ雇用局はe-WorkPermitを全国運用しています。申請、支払い、審査状況、承認通知、受領予約はオンラインで進みますが、タイ労働省の開始案内では、承認後に予約したサービスセンターで本人確認と許可証受領を行う流れです。
- 会社と本人のアカウント・権限を準備する:会社情報、署名権者、代理人を正しく登録します。
- 本人の所在と申請段階に合うメニューを選ぶ:海外在住者の代理申請、入国済みNon-Immigrantの新規許可、更新を混同しません。
- 必要なら会社がBT32を申請する:海外にいる外国人を雇用主が代理申請する第60条第2項の手続きです。公館の現行要件に合わせます。
- 本人がNon-Bを申請し、タイへ入国する:入国前にTDACも別途登録し、入国時の滞在期限を確認します。
- 入国後にBT25の新規許可を進める:Non-Immigrantで技能・知識を要する仕事の第59条申請です。
- 補正、審査、支払いを完了する:メール、SMS、Line Official Account等の通知とe-Trackingを確認します。
- 受領予約と本人確認を行う:指定したサービスセンターで、案内された本人確認と受領を完了します。
- 許可内容を確認してから働き始める:氏名、雇用主、職務、有効期間などを会社と本人の双方で確認します。
| e-WorkPermit上の主な申請 | 対象 | 使う段階 |
|---|---|---|
| BT32 | 海外にいる技能職の外国人について雇用主が代理申請 | Non-B申請前の準備が必要なケース |
| BT25(新規) | Non-Immigrantで一時滞在が認められた技能職 | 入国後の新規就労許可 |
| BT25(更新) | 同区分の就労許可を更新する外国人 | 期限前の更新 |
| BT34 | 15日以内に完了する緊急・必要・特別業務 | 対象業務を始める前の届出 |
フォーム名は読者が経路を照合するために示しています。実際には本人の国籍、現在地、在留状態、職務、会社の制度区分により別メニューになるため、番号だけで申請を選ばないでください。
就労許可の必要書類を本人・会社・段階別に確認する

必要書類は一つの固定リストではありません。本人側と会社側に分け、さらにNon-B、就労許可、滞在延長のどの段階で使うかを記録します。次は一般企業の技能職で準備する代表例です。
| 段階 | 本人側の代表資料 | 会社側の代表資料 | 確認すること |
|---|---|---|---|
| Non-B | 旅券、写真、居住・現在地、渡航、資金等の資料 | 招聘・雇用資料、会社登記、署名権者、WP32等 | 申請先公館のe-Visaチェックリスト |
| 就労許可 | 旅券、Non-B・入国情報、写真、雇用・職務、学歴・職歴・資格、健康診断書等 | 会社登記、株主、VAT・事業許可、組織図、雇用証明、勤務場所の地図、税務・社会保障等 | e-WorkPermitの選択メニューと当日のアップロード欄 |
| 滞在延長 | TM.7、旅券、就労許可、本人の税務・所得資料等 | 登記・株主、監査・税務、社会保障、事業実態、必要性、勤務場所の地図・写真、事業許可等 | 管轄入管と最新のPublic Handbook |
BOI One Start One Stop Investment Centerの就労許可書類の公式資料にも、旅券、雇用証明、組織図、会社登記、株主、VAT、学歴・職歴、税務、社会保障、地図、健康診断書等が示されています。ただし、これは必要書類の方向を確認する資料として使い、一般企業のe-WorkPermit画面や申請先公館の現行表示を上書きする固定リストにはしません。
書類ごとに記録する5項目
- 誰が発行するか
- 誰が署名・社印を行うか
- いつ発行したものが有効か
- 原本、写し、翻訳、認証のどれが必要か
- PDF・画像の容量、ページ、ファイル名などアップロード条件
同じ会社登記証明でも、Non-B、公館、e-WorkPermit、入管で発行時期や署名方法が異なることがあります。「以前使ったPDFがある」だけで準備済みにしないでください。
資本金200万バーツ・タイ人4人は全就労許可の一律条件ではない

「外国人1人につき払込資本金200万バーツ、常勤タイ人4人」という説明は、タイ進出の案内で頻繁に出ます。しかし、これをすべての就労許可に一律適用される単純な条件として書くのは不正確です。
一般企業が事業上の必要性を理由に滞在延長を申請する際は、Non-Immigrantの在留状態、所得基準、払込資本金、タイ人雇用、事業実態、監査済み決算などが重要な審査項目になります。一方で、BOI奨励、国籍、条約、事業内容、会社の状態等による例外があります。
| 確認事項 | 主に関係する審査 | 誤った理解 | 正しい確認 |
|---|---|---|---|
| 払込資本金 | 一般企業の事業上必要性による滞在延長等 | 2百万バーツを入れれば就労許可が必ず出る | 会社・外国人数・例外・実際の払込と会計資料を確認 |
| 常勤タイ人 | 一般企業の滞在延長、雇用実態等 | 名簿に4人いればよい | 社会保障、給与、継続雇用、会社実態まで整合させる |
| 外国人の所得 | 滞在延長の国籍別基準等 | 全外国人が同じ月給条件 | 国籍と現行の入管基準を確認 |
| BOI | 奨励案件のポジション・本人配置 | 一般企業と同じ数字だけで判断 | BOI承認内容とSingle Windowを優先 |
入国管理局の事業上必要性による滞在延長のPublic Handbookで、現在の申請書類と審査手順を確認します。タイ人従業員の賃金、雇用契約、社会保障はタイの最低賃金・雇用・社会保障も参照してください。
申請費用と期間は手続きごとに分けて見積もる
「ワークパーミット取得総額」は、法定手数料だけでは出せません。Non-B、就労許可、滞在延長、再入国許可、健康診断、翻訳・認証、移動、専門家報酬を分けて見積もります。
| 項目 | 公式資料で確認できる金額 | 金額に含まれないもの |
|---|---|---|
| 就労許可の申請料 | 100バーツ | 許可期間に応じた許可手数料、システム上の処理費用等 |
| 就労許可手数料 | 3か月以下750バーツ、3か月超6か月以下1,500バーツ、6か月超12か月以下3,000バーツ | 更新、変更、再発行、翻訳、健康診断、代行 |
| Non-Bシングル | 在大阪公館の現行案内では11,000円 | 公館・申請時期による改定、書類準備、渡航 |
| 事業上必要性による滞在延長 | 1,900バーツ | 会社資料、翻訳、証明、専門家報酬 |
| 再入国許可 | シングル1,000バーツ、マルチプル3,800バーツ | 滞在延長、就労許可の更新 |
就労許可の金額はタイ労働省の手数料表、滞在延長は入国管理局Public Handbook、再入国許可は再入国許可の公式ハンドブックで確認しています。
処理期間を一つの数字で約束しない
会社資料の準備、公館のe-Visa審査、e-WorkPermitの補正、本人確認予約、入管の滞在延長は別工程です。入国管理局の事業上必要性のハンドブックには、完備資料の受領後、最長21営業日までの手続き工程が示されていますが、個別案件の許可日を保証する数字ではありません。赴任日から逆算する際は、不備補正と休日を含む余裕を設けます。
BOI企業はSingle Windowと承認済みポジションで進める

BOI奨励企業は、一般企業と同じ必要書類一覧だけで進めません。奨励案件で必要な外国人ポジションを承認してもらい、そのポジションへ資格・経験が合う本人を配置することが中心です。
- 外国人専門家は原則としてNon-Bで入国します。
- 会社が職務、人数、期間、外国人を必要とする理由を示し、ポジション承認を申請します。
- 承認済みポジションへ、資格と経験が一致する本人の配置を申請します。
- 承認内容に従い、滞在延長と就労許可を進めます。
BOIの外国人専門家の公式手順は、Non-B、ポジション承認、本人配置、滞在延長、就労許可の関係を案内しています。申請はBOI Single Windowを使い、一般e-WorkPermitのBT32・BT25だけで案件を組み立てないでください。
BOIだから外国人を無条件で雇えるわけではありません
奨励証書があっても、対象プロジェクト、承認されたポジション、人数、期間、本人の資格・経験が審査対象です。奨励対象外の部署や仕事へ自動的に許可が広がるとは考えないでください。
更新・職務変更・勤務先変更・退職時にも手続きが必要

就労許可は取得時点の情報で終わりません。e-WorkPermitには、更新、許可内容に影響する変更、雇用主の追加、雇用開始・退職の届出などが分かれて用意されています。変更が決まったら、実際に新しい仕事や場所で働き始める前に必要な処理を確認します。
| 出来事 | 会社が確認すること | 本人が確認すること | 避けること |
|---|---|---|---|
| 期限更新 | 会社資料、税務・SSO、職務、更新申請の開始日 | 旅券、滞在期限、本人資料、受領予約 | 滞在延長と同じ日に始めれば間に合うと決めつける |
| 職務・役職変更 | 新しい職務が許可範囲と禁止職種に抵触しないか | 許可内容が更新されたか | 社内の辞令だけで新しい仕事を始める |
| 勤務場所・拠点変更 | 支店・工場・顧客先を許可へ反映する必要 | 実際の勤務地と許可内容 | 同じ会社なら場所は無関係と考える |
| 転職・雇用主変更 | 新会社の申請準備と旧会社の終了処理 | 就労できない空白期間、滞在資格への影響 | 旧会社の許可を新会社でそのまま使う |
| 退職 | 退職届、許可・雇用終了の届出、給与・税務処理 | 滞在期限、出国・資格変更、新会社手続き | カードを返せば全手続きが自動終了すると考える |
退職日、就労許可の終了、滞在資格への影響は同日になるとは限りません。転職では新旧会社と本人が一つの工程表を共有し、「いつ旧職を終え、いつ新職を開始できるか」を書面で確定します。
90日レポート・滞在延長・再入国許可を別の期限で管理する

就労許可を更新しても、90日レポートや滞在期限が自動更新されるわけではありません。出国予定がある場合は再入国許可も別に確認します。
| 管理項目 | 主な書式・窓口 | 期限の基準 | 代わりにならない手続き |
|---|---|---|---|
| 90日レポート | TM.47、入国管理局 | タイに連続滞在する外国人の届出期限 | 滞在延長、就労許可更新 |
| 滞在延長 | TM.7、管轄入管 | 旅券に記録されたPermission to Stay | Non-Bのビザシール、90日レポート |
| 再入国許可 | TM.8、入国管理局 | 現在の滞在許可を保ったまま出国・再入国する前 | 就労許可、マルチプルビザという思い込み |
| 就労許可更新 | e-WorkPermit | 就労許可に表示された有効期限 | 滞在延長、再入国許可 |
TM.47オンライン届出の公式案内は、期限前15日以内の提出を案内しています。オンライン申請の受付結果と次回届出日を保存してください。再入国許可は入国管理局の公式ハンドブックで、シングル1,000バーツ、マルチプル3,800バーツと案内されています。
会社の管理表には、旅券期限、現在の滞在期限、就労許可期限、90日レポート期限、出国予定、再入国許可の種類を別列で記録し、本人とHRへ複数回の事前通知を設定します。
禁止職種と無許可・範囲外就労の罰則
申請前に、役職名ではなく実際の仕事内容を確認します。タイ雇用局が公開する2020年の外国人禁止職種に関する通知には、全面的に禁止される仕事、条件付きで認められる仕事、国際協定や熟練・監督業務等の条件が関係する区分があります。
同じ「マネージャー」という肩書でも、実際に販売、現場作業、案内、運転、手工芸など別の仕事を常態的に行えば、許可内容や禁止職種との不一致が問題になります。会議への参加、研修、顧客訪問、複数拠点での作業も、短期だから自動的に対象外とは判断しないでください。
| 対象 | 雇用局が案内する主な罰則 | 会社の予防策 |
|---|---|---|
| 無許可または許可範囲外で働く外国人 | 5,000から50,000バーツ、国外退去、2年間の就労許可制限 | 就労開始承認と、職務・場所変更前の法務確認 |
| 無許可外国人を雇う雇用主 | 外国人1人あたり10,000から100,000バーツ | 本人の許可原本・電子情報をHRと現場責任者が照合 |
| 再犯の雇用主 | 拘禁または50,000から200,000バーツ、3年間の外国人雇用禁止となる場合 | 雇用台帳、更新通知、内部監査、退職処理の証跡を残す |
上記はタイ雇用局の2025年の取締り・罰則案内に基づきます。個別事案の罪名や処分を断定するものではありません。
就労開始前の会社・本人チェックリスト
会社・HRが確認すること
- 一般、BOI、15日以内の緊急業務など申請ルートを確定した
- 雇用会社、職務、勤務場所、報酬、開始日を一致させた
- 会社登記、株主、VAT、事業許可、税務、社会保障の現行資料を準備した
- 禁止職種と外国人事業規制を確認した
- 申請先公館の現行Non-Bチェックリストを保存した
- e-WorkPermitの申請番号、補正、支払い、予約、受領の証跡を保存した
- 就労許可の有効性と内容を確認するまで、現場へ就労開始指示を出さない
本人が確認すること
- 旅券、氏名、生年月日、国籍、Non-B、入国情報に不一致がない
- 入国前に公式TDACを登録した
- 学歴・職歴・資格、健康診断書など本人資料の要件を満たした
- 受領した就労許可の雇用主、職務、有効期間等を確認した
- 滞在期限、90日レポート、就労許可期限を別々に記録した
- 出国前に再入国許可の必要性を確認する運用にした
就労開始を承認する記録
会社は「申請済み」ではなく、許可の有効性と内容を確認した日を就労開始承認日として記録します。HRだけでなく、実際に仕事を割り当てる直属責任者にも、許可された職務・勤務場所と変更時の連絡方法を共有してください。
タイの就労許可・Non-Bビザでよくある質問
Non-Bビザだけで仕事を始められますか?
いいえ。Non-Bは就労目的の入国・滞在資格であり、就労許可ではありません。原則として、有効な就労許可と許可内容を確認してから働き始めます。
Non-Bと就労許可はどちらを先に進めますか?
一般企業で海外から赴任する場合は、会社が必要な事前資料やBT32を準備し、本人がNon-Bを取得して入国した後、BT25の就労許可を進めるのが標準的な流れです。ただし、公館の要件、本人の現在地・在留状態、BOI等で順序が変わるため、申請画面を基準にします。
日本人にもWP3が必要ですか?
一律には答えられません。在大阪タイ王国総領事館の現行日本語案内では、日本国籍者は原則WP3提出免除です。一方、申請先によってWP32、招聘状、会社登記資料等の組み合わせが異なるため、実際に申請する公館のe-Visaチェックリストを確認してください。
TM.6ではなくTDACを登録しますか?
はい。2025年5月1日以降、外国人の到着情報は原則としてTDACで登録します。ただし、TDACはNon-Bや就労許可の代わりではありません。
e-WorkPermitなら窓口へ行かずに取得できますか?
申請、審査状況、支払い、予約はオンライン化されていますが、タイ労働省の開始案内では、承認後に予約したサービスセンターで本人確認と許可証受領を行う流れです。現在のシステム通知に従ってください。
資本金200万バーツ・タイ人4人は絶対条件ですか?
すべての就労許可に一律適用される単純な条件ではありません。一般企業の事業上必要性による滞在延長で重要になる基準ですが、BOI、国籍、条約、事業等の例外があります。会社と本人のルートを分けて確認します。
観光目的で入国してからNon-Bへ変更できますか?
資格変更が認められる場合はありますが、必要な残存滞在日数、会社資料、本人の条件、BOI等のルートで扱いが異なります。変更できる前提で就労開始日を決めず、管轄入管と制度窓口へ事前確認してください。
15日以内の出張なら就労許可は不要ですか?
短期出張というだけでは決まりません。e-WorkPermitのBT34は、対象となる緊急・必要・特別業務を15日以内に完了する場合の事前届出です。業務内容と期間が制度に該当するかを確認し、開始前に必要な届出を行います。
転職先でも旧会社の就労許可を使えますか?
旧会社の許可をそのまま新会社の仕事へ流用できるとは考えないでください。新会社側の申請、旧会社側の終了処理、本人の滞在資格を一つの工程表で管理し、新しい許可範囲を確認してから就労します。
タイから出国すると就労許可も自動的に失効しますか?
出国による滞在許可への影響と、就労許可・雇用関係の終了は別問題です。現在の滞在許可を維持して戻るには再入国許可が必要な場合があります。出国、退職、転職のどれかで処理を決めつけず、両方の状態を確認してください。
公式情報と更新確認先
制度や画面は変更されます。申請直前に、次の一次情報を確認してください。
- タイ雇用局 e-WorkPermit
- タイ労働省 e-WorkPermit開始案内
- タイ外務省 Non-Immigrant Visa B
- 在大阪タイ王国総領事館 Non-B就労案内
- 在東京タイ王国大使館 e-Visa案内
- タイ入国管理局 TDAC
- 入国管理局 事業上必要性による滞在延長
- 入国管理局 90日レポート
- 入国管理局 再入国許可
- BOI 外国人専門家の手順
- BOI Single Window
- タイ労働省 就労許可手数料
- タイ雇用局 外国人禁止職種の通知
この記事は一般情報であり、個別案件の許可取得を保証するものではありません。会社の制度区分、本人の国籍・在留状態、実際の職務、勤務地、申請時点の公式画面に応じて、タイ雇用局、入国管理局、申請先公館、BOIまたは資格を持つ専門家へ確認してください。


