2026年5月28日、タイの燃料価格が発表され、ガソホール95は1リットルあたり44.3バーツ(約221.5円)となりました。ディーゼル価格は安定を維持しているものの、日常の燃料費はタイ在住者や企業にとって重要な関心事です。Prachachat.netが報じました。
タイ全土の最新燃料価格(2026年5月28日時点)
タイの燃料大手バンチャック(Bangchak PCL)が発表した2026年5月28日時点の最新情報によると、ガソホール95は1リットルあたり44.3バーツ(約221.5円)、ガソホール91は43.93バーツ(約219.65円)で販売されています。また、環境配慮型燃料であるガソホールE20 S EVOは37.9バーツ(約189.5円)です。特に、ハイプレミアム98プラスは54.84バーツ(約274.2円)と高水準を維持しており、バンコク都の地方維持税は含まれていません。
安定したディーゼル価格と政府の補助金政策
一方、ディーゼル価格は安定を維持しています。ディーゼルB7は1リットルあたり41.2バーツ(約206円)で安定しており、ディーゼルB20も35.2バーツ(約176円)で変動はありません。このディーゼル価格の安定は、タイ政府による「燃料油価格激変緩和補助金」などの介入が大きく影響しています。これは、輸送コストを抑制し、物価高を和らげることで、国民生活と経済活動を支援するための重要な政策であり、特に世界経済の不確実性が高まる中でその役割は大きいとされています。
高騰する燃料費が促すEVシフトとタイの政策
ガソホール価格の持続的な高止まりは、タイにおける電気自動車(EV)への移行を加速させています。タイ政府は、バッテリー式電気自動車(BEV)への補助金政策を導入するなど、EV普及を積極的に推進しています。これは、国際的な脱炭素社会への潮流や、化石燃料依存からの脱却を目指す長期的なエネルギー戦略の一環です。ジェットロの報告書でも指摘されているように、ガソリン補助金の合理化は電動車(xEV)の販売を促進する可能性があり、タイはEV市場においてアジア地域で注目される存在となっています。
在住日本人とタイ経済への影響
タイの燃料価格の動向は、バンコクをはじめとする都市部に在住する日本人や、タイで事業を展開する日系企業にとって、日々の生活費や運営コストに直接的な影響を与えます。例えば、自動車の燃料費だけでなく、物流コストの上昇は商品の価格に転嫁され、タイ全体の物価高を招く可能性があります。政府は燃料補助金によって物価上昇を抑えつつも、同時にクリーンエネルギーへの転換を進めるという難しいバランスを取っています。高水準の燃料費は、企業が輸送ルートの効率化やEVフリートの導入を検討するきっかけとなり、タイ経済の構造変化を促す一因ともなっています。
タイの燃料価格は、国際市場の動向だけでなく、政府による補助金や税制といった国内政策に大きく左右される構造を持っています。特にディーゼル価格が安定しているのは、輸送コストを抑制し、国内の物価上昇を和らげるための政府の強力な介入が反映された結果と言えるでしょう。一方で、ガソホール価格の高止まりは、長期的な脱炭素社会への移行とEVシフトを促す政府の戦略と密接に関連しており、国民のエネルギー消費行動を段階的に変革させようとする意図が読み取れます。
このような燃料価格の推移は、タイに暮らす日本人や日系企業にとって、日々の生活費や事業運営コストに直接的な影響を及ぼします。自家用車の維持費はもちろんのこと、物流コストの上昇は製品価格に転嫁され、タイ経済全体の物価高につながる可能性があります。企業は、燃料費の変動リスクを管理するため、輸送効率の改善やEVフリートへの投資など、より戦略的な意思決定が今後ますます求められることになります。


