バンコクで毎年開催される国際美容産業見本市「COSMOPROF CBE ASEAN 2026」が、過去最大規模に拡大して開催されます。2026年6月24日から26日までシリキット女王国家コンベンションセンターで開催され、美容サプライチェーンに特化した新ゾーン「Cosmopack CBE ASEAN」も初登場。Khaosodの報道によると、タイがASEAN地域の美容ビジネスハブとしての役割を一層強化する見込みです。
バンコクで開催!アジア最大級の美容見本市が規模拡大
タイの首都バンコクで、国際美容産業見本市「COSMOPROF CBE ASEAN 2026」が、来たる2026年6月24日から26日の3日間、シリキット女王国家コンベンションセンターにて盛大に開催されます。今年で5回目を迎えるこのイベントは、東南アジアの美容ビジネスの中心地としての役割をさらに強化。展示面積は前年比30%増の33,000平方メートルに拡大し、6つのホールを占める過去最大規模となります。
特に注目すべきは、今回初めて導入される「Cosmopack CBE ASEAN」ゾーンです。これは、美容製品のサプライチェーンと生産技術革新に焦点を当てた専門展示エリアで、原材料から製造、パッケージングに至るまで、美容産業のあらゆる側面を網羅します。この新設により、タイ国内外の美容産業の成長をさらに加速させる狙いです。
出展者・来場者が大幅増、タイが生産拠点と消費市場の要に
インフォーマ・マーケッツ・タイランドのゼネラルマネージャーであるサンチャイ・ヌンブーンナム氏は、「COSMOPROF CBE ASEAN 2026」が、ブランド、メーカー、輸入業者、流通業者、小売業者、ビジネスオーナーにとって、タイ、ASEAN、アジア太平洋地域でのビジネス機会を拡大するための国際的なビジネスプラットフォームであり続けると強調しました。
2026年の開催では、出展企業数が前年比8%増の700社を超える見込みです。その内訳は、タイ企業が48%、国際企業が52%となり、タイが地域における重要な生産拠点であると同時に、巨大な消費市場としての可能性を秘めていることを示しています。また、来場者数は25,000人以上、厳選されたホステッドバイヤーも前年比20%増の550社以上が見込まれており、その国際的な影響力の拡大がうかがえます。
会場内には、イタリア、台湾、韓国、中国、タイといった5つの国・地域別パビリオンが設けられ、世界中の革新的な美容製品やトレンドが集結します。特に今年は、イタリアが「名誉国(Country of Honour)」として選ばれ、イタリア貿易振興会(ITA)とコスメティカ・イタリアの支援のもと、20社以上のイタリアを代表する企業が参加し、その高い品質と創造性、イノベーションを披露する予定です。
完成品からサプライチェーンまで、美容産業の全貌が集結
今年の展示会では、G階のホール1~3が「ブランド完成品(Branded Finished Products)」ゾーンとして割り当てられ、国内外の一流美容ブランドによる製品が展示されます。ここでは、新たな商品やビジネスパートナーを求める流通業者、輸入業者、小売業者、Eコマースプラットフォームの関係者が集まり、ASEAN市場でのビジネス機会を創出します。
参加予定の主要ブランドには、マレーシアのノヴァ・ラボラトリーズ、日本のAmazeplusやコスメテックス・ローランド、ドイツのゲーボルやアモリー・ロンドン、韓国のミックススーン、アラブ首長国連邦のハット・アル・ラサシ・パフューム、イタリアのG.V.F.、イタリアン・グループ、クレラル・システムS.R.L.、モーガン・ファーマ、パーラックス、ペッテノン・コスメティックス、ルーマニアのフィターマン、アメリカのヌナ・ビューティー・ラボ・インクなどが名を連ねます。また、タイを代表するカルマート、イングー、ミスティーン、ミズミ、シーチャンといったブランドも出展し、国際市場でのタイ企業の存在感を示します。
一方、LG階のホール5~7で初めて開催される「Cosmopack CBE ASEAN」は、美容産業のサプライチェーン全体に焦点を当てます。原材料から処方開発、OEM/ODM工場、パッケージング、機械、印刷・ラベル、生産ソリューションに至るまで、包括的な展示が行われ、業界の専門家や投資家にとって貴重な情報交換の場となるでしょう。
バンコクがアジアの美容サプライチェーンハブへ
ボローニャフィエーレ・コスモプロフのアジア地域国際マーケティングディレクター、フランチェスカ・ドナティ氏は、バンコクでの「Cosmopack CBE ASEAN」の立ち上げは、急速に成長する製造・イノベーションハブとしての東南アジアの役割を反映した戦略的な一歩であると述べました。これにより、世界中のメーカー、サプライヤー、ブランド、バイヤーに新たなビジネス機会が生まれると期待されています。
このゾーンには、イタリアのビューティーノヴァ、マルケジーニ・グループ、イタルコスメティチといった大手企業に加え、タイのコスメナ、ジッファリン、レボメド、SPCコスメティックス、S&Jインターナショナル・エンタープライズなどの企業が出展します。これらの参加企業が、バンコクを将来的に地域の美容産業とサプライチェーンを繋ぐ中心地へと押し上げる役割を果たすでしょう。
タイ、ASEANのビューティーハブとしての地位を確立
「COSMOPROF CBE ASEAN」の継続的な成長と「Cosmopack CBE ASEAN」の立ち上げは、世界の美容産業におけるタイの役割が明確に増大していることを示しています。タイは、スキンケア、ヘアケア、カラーコスメティックスなどの分野で、特にOEM(相手先ブランド製造)やODM(相手先ブランド設計製造)において強固な製造基盤を持っています。処方開発から製造、パッケージング、製品設計に至るまで、包括的なサービスを提供できる点が強みです。
現在、タイの美容産業は年間平均10~20%の成長率を誇り、美容製品製造においては世界で17位にランクインしています。カスタム・マーケット・インサイツのデータによると、タイの美容・パーソナルケア市場は2025年から2034年の期間に年間平均5.45%の成長が見込まれており、2034年までに市場価値は78.7億ドル(約1.2兆円)に達すると予測されています。この成長は、タイがアジアにおける美容産業の牽引役として、ますます重要な存在になることを裏付けています。
今回の「COSMOPROF CBE ASEAN」の規模拡大と新ゾーンの導入は、タイが美容産業において単なる消費市場に留まらず、生産とイノベーションのハブとしての地位を確立している構造的背景を浮き彫りにしています。タイは地理的にASEANの中心に位置し、熟練した労働力と政府による製造業支援が手厚いことから、国内外の企業にとって魅力的な投資先となっています。特にOEM/ODM分野での強みは、国際的なブランドがタイを生産拠点として選ぶ大きな理由となっており、美容産業全体のサプライチェーン強化に貢献しています。
在タイ日本人にとっても、この動きは大きな意味を持ちます。美容産業の国際化と多様化が進むことで、日本未上陸の海外ブランドや、タイ独自の高品質なオーガニック製品など、より幅広い美容製品やサービスにアクセスできるようになるでしょう。これは、日々の生活における選択肢を広げ、最新の美容トレンドをいち早く体験できる機会となります。また、タイ市場の成長は、新たなビジネスチャンスを探る日本人起業家にとっても見逃せない動向と言えるでしょう。
- シリキット女王国家コンベンションセンター(Queen Sirikit National Convention Center)
住所: 60 Ratchadaphisek Rd, Khlong Toei, Bangkok 10110
最寄り駅: MRTクイーンシリキット・ナショナル・コンベンション・センター駅 直結


