タイで昨年購入されたばかりの電気自動車(EV)が、充電中でないにもかかわらず突然発煙するトラブルが発生しました。この事態は、タイ国内でEVシフトが進む中、消費者保護や製品の安全性に関する新たな課題を浮き彫りにしています。地元メディアKhaosodが報じました。
【タイ・バンコク】停車中のEV車から突然の白煙
2026年4月15日、タイのあるEV車所有者が、人気EVブランドのオンライングループに動画を投稿しました。動画には、深夜、自宅に駐車していたEV車の車体下部から突如として白い煙が勢いよく噴き出す様子が映されており、周囲に危険な状況を知らせました。この車は充電器に接続されておらず、単に停車している状態でした。
購入半年、走行1万km超で発生
車の所有者によると、このEV車は2025年11月に購入されたばかりで、走行距離は約12,900kmでした。事件当日、所有者は午後9時に帰宅し、バッテリー残量が51%の状態で充電せずに駐車。しかし、午前0時32分頃、車の後部下から煙が出始めたといいます。それまで毎日運転しており、何の警告サインもなかったとのことです。その後、車は速やかにサービスセンターへ搬送されました。
専門家が指摘する発煙の3つの可能性
この予期せぬ事故を受け、Facebookページ「EV Thailand 車両電気」は、発煙の可能性のある原因を3つ分析しました。専門家による分析は以下の通りです。
- エアコン/冷却システム液漏れ(Refrigerant Leak):高圧の冷媒が外部空気と接触すると、濃い白煙のように見えることがあります。これは比較的よくある原因で、バッテリーの故障ほど深刻な危険性はないとされています。
- 12V電気システムまたは配線のショート:熱が蓄積し、プラスチックや絶縁体が溶融することで煙が発生する可能性があります。
- バッテリーの圧力解放システム(Battery Venting):バッテリー内部のセルに異常がある場合、充電中でなくてもガスを放出し、圧力を下げる動作をすることがあります。このケースでは、通常、強い化学臭を伴います。
所有者のコメントと今後の対応
車の所有者は、サービスセンターに車が到着したことをコメントで報告しました。しかし、サービスセンターが翌16日まで営業していなかったため、現時点では原因に関する具体的な回答は得られていません。監視カメラの映像によると、煙は午前0時32分から出始め、消防隊が放水を停止した午前4時30分頃まで続いたとのことです。その間、「爆発のような音が断続的に聞こえたが、それほど大きくはなかった」と所有者は語っています。タイではEVの普及が加速しており、このような事故は消費者のEVに対する信頼や安全意識に大きな影響を与える可能性があります。


