ホーチミン証券取引所のVN-インデックスが過去最高値を更新し、ベトナム経済の力強い成長を示しました。一時的な下落局面を乗り越え、終値は1,925ポイントを超え、市場に活況をもたらしています。VnExpressの報道によると、特にテクノロジーや不動産セクターが市場を牽引しました。
ホーチミン市場、VN-インデックスが過去最高値を更新
VN-インデックスは取引開始直後こそ一時的に下落し、14ポイント以上下げる場面も見られましたが、午前10時以降に上昇に転じ、昼休み前には1,920ポイントを突破しました。午後に入ってからも一時的な調整があったものの、ホーチミン証券取引所(HoSE)の代表的な指数はさらに上昇を続け、過去最高の1,928ポイント近くを記録。その後は利益確定の動きにより市場はやや落ち着き、主に1,920ポイント付近で推移しました。最終的にVN-インデックスは前日比27ポイント以上上昇し、史上最高となる1,925ポイント超で取引を終えました。
個別株の貢献と市場の特色
HoSE全体では、165銘柄が上昇し、128銘柄が下落しました。この差が小さいことは、市場全体の同調性が低いことを示しています。需要はテクノロジーと不動産セクターに集中した一方で、化学セクターは軟調な動きを見せました。
個別銘柄では、コングロマリットであるビングループ(Vingroup)のVICが市場に最も貢献し、VN-インデックスの上昇に14.5ポイント以上寄与しました。この株価は4%上昇し、229,800ドン(約1,380円)で取引を終え、取引中には一時232,000ドン(約1,392円)の過去最高値を記録しました。VICの流動性は市場で3番目に高く、約8,440億ドン(約50.6億円)に達し、その55%以上が買い注文によるものでした。
その他、VHM、VCB、BID、FPTといった銘柄も指数全体を支えました。特にFPT株は、1年ぶりの安値をつけた後、3営業日連続で反発。この日はさらに4.5%上昇し、73,900ドン(約443円)となりました。FPTの流動性は市場で最も高く、約1兆5,890億ドン(約95.3億円)に達し、その64%以上が買い注文による活発な取引でした。
取引高と外国人投資家の動向
VN-インデックスが過去最高値を記録したこの日、HoSEの取引高は前日から25%以上減少しました。しかし、総取引額は約22兆1,000億ドン(約1,326億円)に上り、活発な取引が続きました。
特筆すべきは、外国人投資家が売り越しから買い越しに転じた点です。彼らは約2,610億ドン(約15.6億円)を買い越し、特にVICとMSNに集中しました。しかし、VHMとTCBの2銘柄は、それぞれ1,000億ドン(約6億円)以上の売り越しとなりました。
今後の市場見通しと投資戦略
ベトコムバンク証券(VCBS)は、前日の取引終盤から買い需要が改善している兆候を認識していました。しかし、テクニカル分析に基づくと、VN-インデックスが1,880~1,900ポイントの範囲で安定するまでは、今後も上昇と下落が交互に訪れる展開が続く可能性を指摘しています。
VCBSのアナリストチームは、投資家に対し、資金の循環に注目し、セクター全体の勢いに乗り、まだ硬いサポートラインから大きく上昇していない銘柄を選別することを推奨しています。また、市場の一時的な調整を利用して、短期的な利益を狙う投資を検討することも可能だとしています。
ホーチミン市内の証券会社で株価ボードをチェックする投資家たち(2026年4月撮影)。写真:クイン・チャン
今回のVN-インデックス過去最高値更新は、ベトナムが1986年のドイモイ(刷新)政策導入以降、着実に進めてきた市場経済化と国際経済への統合が、社会主義体制下でもいかに力強く進行しているかを象徴しています。特に、コングロマリットであるビングループのVIC株が市場を牽引したことは、ベトナム経済における民間大企業の存在感が増していることを示しており、かつての国営企業中心の経済から、より市場原理に基づいたダイナミズムが生まれている構造を浮き彫りにしています。
この活況は、ベトナムがフロンティア市場から新興国市場への格上げを目指す中で、外国人投資家の関心を引きつける重要な要素となります。在住日本人や日系企業にとっては、ベトナム経済の堅調な成長がビジネス機会の拡大や消費市場の活性化につながるポジティブな兆候である一方で、急速な市場変動や特定のセクターへの資金集中は、投資戦略におけるリスク管理の重要性も示唆していると言えるでしょう。


