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【タイ】政府機関汚職、ビジネスの89%が障害に

※画像はイメージです(AI生成)

タイ全土の民間企業調査で、政府機関における汚職がビジネスの89.1%にとって深刻な障害となっていることが明らかになりました。タイ民間3機関合同委員会(JCCIB)が発表したこの調査結果は、政府機関への許認可申請時に賄賂を要求されたり、便宜供与のために金品を支払ったりする実態を浮き彫りにしています。カオソッドが報じたところによると、汚職の傾向は過去3年間で悪化していると多くの企業が感じています。

タイの汚職問題、ビジネスの89%が障害と認識

タイ民間3機関合同委員会(JCCIB)は、全国のビジネスリーダーや企業代表者401名を対象に実施した調査結果を発表しました。この調査は、政府機関の透明性に関する民間部門の意見をまとめたもので、汚職がタイのビジネス環境を深刻に蝕む構造的な危機であると指摘しています。回答企業の89.1%が汚職を事業運営上の「中程度から最大の障害」と認識しており、51.2%が過去3年間で汚職の傾向が悪化していると回答しました。また、51%が政府機関とのやり取りの複雑さが増したと感じています。

賄賂要求の実態と支払い状況

調査では、企業が直面する具体的な汚職の実態が明らかになりました。許認可を申請した企業の60.9%が、直近の申請時に暗黙の要求または直接的な見返りを求められたと回答。また、45.9%の企業が便宜を図ってもらうために政府職員に現金、贈り物、またはその他の利益を支払った経験があると認めています。政府との契約を獲得するために、契約額の平均11〜15%を追加で支払わなければならないと回答した企業は37.3%に上ります。最も一般的な賄賂の形態は現金(46.6%)、次いで贈り物や接待(23.1%)、寄付やスポンサーシップ(18.7%)でした。多くの企業が、複雑な手続き(29.1%)や過度な裁量権を許す法律(25.0%)が賄賂を支払う主な理由だと述べています。

賄賂提示率が高い政府機関トップ10

今回の調査では、初めて具体的な政府機関名が公開されました。接触回数に対する賄賂の提示率が最も高かったのは、高速道路警察/交通警察で100%でした。以下、司法手続き関連機関(裁判所を除く)が94.4%、郡行政機関(オーボートー)が91.7%、海事局が90.0%、国道局が82.0%、公共事業・都市計画局が78.9%、地方警察が77.7%、知的財産局が76.0%、歳入局が71.0%、陸運局が69.4%と続きます。これらのデータは、日常的な業務における汚職リスクの高さを示唆しています。

平均賄賂額が高い政府機関トップ10

次に、1回あたりの平均賄賂額が最も高かった政府機関のリストです。公害管理局が平均102,160バーツ(約510,800円)で最高額となりました。続いて海事局が100,000バーツ(約500,000円)、物品税局が94,667バーツ(約473,335円)、歳入局が89,498バーツ(約447,490円)、司法手続き関連機関(裁判所を除く)が88,750バーツ(約443,750円)、食品医薬品委員会(FDA)/公衆衛生サービスが74,643バーツ(約373,215円)、国道局が70,167バーツ(約350,835円)、公共事業・都市計画局が70,000バーツ(約350,000円)、国立公園・野生動物・植物保全局が68,000バーツ(約340,000円)、林野庁が67,500バーツ(約337,500円)という結果でした。

政府への政策提言と通報窓口

JCCIBは、汚職撲滅に向けた政策提言として、政府職員と民間企業との接触を減らすためのE-Government/E-Procurementシステムの導入を最優先事項としています。また、汚職を行った者への罰則強化や、規制の透明性向上も求めています。政府は、国家汚職追放委員会(NACC)や公共部門汚職防止抑制委員会(PACC)のオンラインシステムやホットライン(NACC:1205、PACC:1206)を通じて、汚職に関する通報を受け付けています。さらに、汚職対策組織(タイ)ACTやコラプション・ウォッチなどの民間団体も、通報窓口を提供し、通報者の情報は保護されます。

JCCIBは、汚職問題は経済、ビジネスコスト、投資家の信頼、そして国の競争力に直接影響を与える重要な課題であると強調しています。タイの健全なビジネス環境と投資環境を確保するためには、政府、民間、市民社会が一体となって汚職文化を根絶する取り組みが不可欠であると訴えています。

AsiaPicks 編集部
AsiaPicks 編集部
タイ・ベトナム・インドネシアの最新ビジネスニュースを日本語で毎日配信。現地メディアの一次情報をもとに、日系企業・駐在員の意思決定に役立つニュースを厳選してお届けします。
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