タイ中部サムットサーコーン県の工場で、ラベル表示と異なる魚種を使用した缶詰が1万3,000缶以上押収されました。食品医薬品局(FDA)は、消費者を欺く行為であるとして厳しく対処する方針を示しています。この問題は、Facebookに投稿された動画をきっかけに発覚し、The Thaigerが報じました。
偽装缶詰の発覚とFDAの調査
タイの食品医薬品局(FDA)は5月5日、サムットサーコーン県にある工場で、サバと表示されながら実際には別の魚種が使われていた缶詰が1万3,000缶以上押収されたと発表しました。この調査は、Facebookに投稿された動画がきっかけで開始されました。
動画は後に会社による補償と製品回収が行われたため削除されましたが、FDAはさらなる調査が必要と判断。サムットサーコーン県公衆衛生事務所と連携し、工場の立ち入り検査を実施しました。その結果、工場が「優良製造規範(GMP)」基準を満たしていないことが判明しました。
検査官は、一部の完成品がラベルに記載されたサバとは異なる種類の魚を使用していることを確認し、全製品の回収を命じました。工場から12,760缶、小売店から250缶、合計13,010缶が押収されました。現在、水産局に対し、使用された魚種の特定を依頼しています。
消費者欺瞞と法的措置
FDAのスーパットラ・ブーンサーム事務総長は、たとえ代替魚が食用として安全であっても、サバと偽って販売する行為は「消費者欺瞞」にあたると述べました。この違反は、食品法B.E. 2522(1979年)における「偽造食品の製造」に該当し、6か月から10年の禁固刑、および5,000~100,000バーツ(約2.5万円~50万円)の罰金が科される可能性があります。また、誤解を招く表示に対しては、最大30,000バーツ(約15万円)の罰金が科されることもあります。
スーパットラ事務総長は、製造業者に対し倫理的な慣行を遵守するよう警告し、違反が確認された場合には法的手続きを厳格に進めると強調しました。タイの食品加工業界では、国際的な食品安全規制への対応が課題となっており、今回の事案は、サプライチェーン全体の透明性と信頼性の重要性を浮き彫りにしています。
過去の類似事例と食品安全への意識
今回の件とは別に、過去には有名ブランドの缶詰から釣り針が見つかるという事案も発生しています。この際、会社は缶詰2箱または1,500バーツ(約7,500円)の補償を提示したと報じられています。タイでは食品の安全確保が消費者の関心事となっており、政府当局はHACCP支援法などを用いて、食品製造過程の管理高度化を推進しています。タイへの旅行を検討している方や在住者は、購入する食品の品質表示に注意を払うことが推奨されます。


