タイ北部ウッタラディット県で、地方自治体の議長が自身の車内で銃で撃たれ死亡した状態で発見されました。2026年6月4日午前、電話で話していた市長が銃声を聞くという衝撃的な状況で遺体が発見され、地元メディアKhaosodが報じたところによると、警察は事件の背景を詳しく調べています。
衝撃の発見と捜査開始
2026年6月4日午前9時15分、ウッタラディット県ムアンウッタラディット警察署に、ある地方自治体庁舎裏手のコミュニティ市場に停車中の乗用車内で、人が銃で撃たれ死亡しているとの通報がありました。警察官が現場に駆けつけると、トヨタ・カローラ・アルティスがエンジンをかけたまま停車しており、運転席の窓が約5インチ開いていました。
車内では、地方自治体議長のワッタナー氏(49歳)が運転席で仰向けに倒れており、右こめかみに銃撃痕があり、弾丸は窓を貫通していました。遺体の両足の間からは38口径の拳銃が発見されています。現場にはウッタラディット県警察本部長や同署署長、鑑識官、医師らが駆けつけ、捜査を開始しました。
市長が聞いた「最後の会話」と銃声
ウッタラディット県地方自治体の市長が警察に語ったところによると、ワッタナー氏が事件を起こす直前の午前8時18分頃、市長に電話をかけてきたといいます。約1分間の短い会話の中で、ワッタナー氏は市長に謝罪し、「私の葬儀を手配してほしい」と依頼しました。市長は「何があったのか」「落ち着いて」「どこにいるのか、すぐに行く」と問いかけましたが、ワッタナー氏は「自治体庁舎裏のコミュニティ市場に車を停めている」と答えるに留まりました。
その直後、電話越しに銃声が響き渡り、電話は途絶えました。市長は事態に衝撃を受け、すぐに自治体の幹部職員に連絡して現場へ急行しましたが、すでに手遅れでした。市長は、ワッタナー氏が何を抱えていたのか分からず、職務上の問題もなかったと述べています。
犠牲者の人物像と警察の見解
ワッタナー氏は、以前にも地方自治体議員を1期務め、その手腕が評価され、2期目には議長に選出された人物でした。地域社会の発展に熱心に取り組み、住民からも「真面目で良い人」と評判でした。しかし、今回のような悲劇的な行動に至った原因については、誰も心当たりがないと話しています。最近の議会業務においても、特にストレスになるような問題はなかったとのことです。
ウッタラディット県警察本部長は現場検証後、ワッタナー氏の死因は個人的な問題に起因する可能性が高いと述べました。ビジネスや政治に関する問題は関与していないとの見方を示しており、近親者への聞き取りでも、家族間の問題は確認されなかったとのことです。しかし、ショックで失神を繰り返している夫人からは、詳しい情報は得られていません。警察は現在、遺体をウッタラディット病院で詳しく司法解剖し、事件の全容解明を進めています。


