カンボジア・プノンペンで中国の不動産会社経営者が誘拐され、拷問の末に殺害された。遺体は5月30日、同市内の空き地で発見され、警察は計画的殺人事件として捜査を進めている。VnExpressがKhmer TimesとCC Timesの報道を引用して伝えた。
遺体発見と不審物の押収
5月30日、プノンペンのダングコール地区にある空き地で、施錠されていない車内から外国人男性の遺体が発見された。地元住民からの通報を受け、警察と法医学専門家が現場に急行し、遺体の身元特定と死因究明のための捜査を開始した。
現場検証では、車内外から複数の不審物が押収された。これには、血痕の付いたナイフ2本、ティッシュ、粘着テープ、プラスチック製結束バンド、枕、靴下、そして大量のミネラルウォーターボトルが含まれていた。
司法解剖で判明した残虐な手口
司法解剖の結果、被害者は頭部に強い打撃による裂傷を負い、顔や首には多数のあざが見られた。また、目の内出血や、手足および胴体には殴打や拘束された痕跡があった。
法医学専門家は、初期段階の判断として死因を窒息と特定。被害者は死亡する前に激しい暴行を受け、刃物で刺されるなど、複数の暴力行為を受けていたことが判明した。警察は、この事件を計画的殺人事件と断定し、プノンペンの治安を脅かす重大犯罪として捜査を進めている。
被害者の特定と失踪の経緯
捜査の初期報告によると、被害者は中国人のヤン・ウェイシン(Yang Weixin)氏(53歳)で、不動産会社の経営者だった。ヤン氏はチョイチャンヴァー地区のマンションに居住していた。
ヤン氏の妻が警察に供述したところによると、夫は5月29日の夜に失踪。マンションの駐車場に設置された防犯カメラの映像には、同日午後8時16分頃、身元不明の男3人がヤン氏を無理やり車に乗せて連れ去る様子が記録されていた。
身代金要求と最後のメッセージ
翌5月30日の午前3時頃、妻の携帯電話に夫からメッセージが届き、誘拐犯が200万ドル(約3億1千万円)の身代金を要求していると告げられた。その後も夫からのメッセージは午前8時47分まで続き、最後のメッセージには「これで終わりだ」と書かれていたという。
そして午前11時30分頃、妻は警察からの電話で、夫が殺害されたことを知らされた。
過去の事業トラブルと借金問題
妻は警察に対し、夫が2014年の事業失敗以来、ある中国人男性との間で借金トラブルを抱えていたと証言。昨年もその男性がヤン氏の自宅を訪れ、借金の返済を要求するなど、長年にわたる対立が続いていたという。
捜査の焦点:借金と殺人の関連性
警察は現在、今回の誘拐および殺人事件が、ヤン氏が抱えていた過去の事業上の借金トラブルに関連している可能性が高いと見て、関連性を慎重に捜査している。プノンペンでのこの深刻な犯罪は、外国人居住者の安全に関する懸念を高めている。


