タイとカンボジア間の海洋境界線に関する二国間協議が合意に至らず、両国間の長年の問題解決が難航しています。ニューヨークの国連本部で開かれた会談では、タイが2001年の海洋権益重複地域に関する覚書(MoU 44)を破棄したことが議題となりましたが、進展は見られませんでした。バンコク・ポストが報じました。
タイ・カンボジア海洋協議、合意に至らず
タイのシハサック・プアンケットケオ副首相兼外務大臣は、カンボジアとの二国間協議が合意に至らなかったことを明らかにしました。これは、タイ政府が海洋権益の重複地域に関する2001年の覚書(MoU 44)を破棄すると決定した後の会談でした。
会談はニューヨークの国連本部で、カンボジアのプラック・ソコン副首相兼外務・国際協力大臣との間で行われました。両国間の直接対話は、アヌティン・チャーンウィーラクーン首相がセブで開催されたASEANサミットでフン・マネット首相と会談して以来、初めてのことです。
カンボジア、国連海洋法条約に基づく調停を主張
タイがMoU 44を破棄したことを受け、カンボジアは国連海洋法条約(UNCLOS)に基づく強制調停を要請すると表明しています。タイとカンボジアは共にUNCLOSの締約国であり、この条約は二国間合意がない場合でも、海洋ガバナンスの法的枠組みを提供します。
シハサック大臣は、今回の協議が対話の継続と雰囲気の改善を目的としていたと述べました。しかし、両国は将来的な交渉の枠組みについて結論を出すことができませんでした。
タイ側の交渉方針と今後の展望
シハサック大臣は、カンボジアがタイのMoU破棄を交渉を回避しようとする試みと解釈しているように見受けられ、誤解が残っていると指摘しました。大臣は、MoU 44が20年以上にわたって進展を生み出せなかったため、新たな枠組みを構築することが破棄の意図であったと説明しました。
また、MoUが署名されて以来、特にカンボジアがUNCLOSに加盟して以降、状況が変化したと述べました。タイは、外部パネルが関与する正式な調停プロセスに進む前に、二国間協議を継続すべきとの立場です。両国は、調停メカニズムを必要とせずに、UNCLOSの下での直接対話を通じて相互理解に達する可能性もあると付け加えました。
陸上国境画定問題も議題に
今回の協議では、カンボジアが両国間の陸上国境画定を監督する共同国境委員会(JBC)の会合開催も強く求めました。シハサック大臣は、タイは議論には前向きであるものの、交渉の最新の枠組みを確立するために、まずは技術レベルの協議が必要であると考えていると述べました。
「画定だけが問題ではありません。国境警備や国境を越えた協力についても議論が必要です。これらの問題は技術的なメカニズムだけで解決できるものではありません」と大臣は強調しました。


