タイ南部パッタルン県で、薬物依存の息子が父親に暴行を加え死に至らせる悲劇的な事件が発生しました。牛の売却金9万バーツ(約45万円)を巡る口論がエスカレートしたと報じられており、Khaosodによると、警察は現在、逃走中の息子の行方を追っています。
パッタルン県で発生した悲劇
2026年5月4日夜、パッタルン県ムアン郡パヤーカン地区の民家前で、74歳の男性ナイ・ウィアンさんが意識不明の状態で発見されました。通報を受けて駆けつけた救急隊員が心肺蘇生を試み、病院へ搬送しましたが、ナイ・ウィアンさんは搬送先の緊急治療室で死亡が確認されました。現場の家の中やキッチンは物が散乱しており、激しい争いの痕跡が見られました。
金銭トラブルと薬物乱用の背景
死亡したナイ・ウィアンさんの妻である64歳のナイ・プラコーンさんの証言によると、事件発生前、夫は44歳の息子ナイ・ウィーラユットさんと口論していました。争いの原因は、父親が牛を売却して得た銀行口座に保管されていた9万バーツ(約45万円)でした。父親は翌朝、腎臓透析のため病院へ行く前に息子に送金する予定だったといいます。
ナイ・プラコーンさんはまた、息子が薬物乱用の習慣があり、常軌を逸した行動をとることがしばしばで、頻繁に家族と衝突していたことを明かしました。過去には母親である自身にも暴行を加え、口を引き裂いたこともあったため、一時的に親戚の家に避難していたこともありました。警察はこれまでに2度、息子の薬物治療のために逮捕していますが、釈放後も再び薬物に手を出していたとのことです。
暴行から死亡までの経緯
事件当時、ナイ・ウィアンさんは、金銭を要求して逆上している息子との対立を避けようと家を出ようとしました。しかし、ナイ・ウィーラユットさんは父親の行く手を阻み、口論は激しい暴行へと発展。キッチンで殴り合いになりました。持病を抱え、体が衰弱していた父親は、全身に怪我を負い、最終的に家の前の道路で倒れ、意識不明となりました。
警察による捜査と社会問題
事件後、親族が救急隊に連絡し、現場には混乱が生じました。ナイ・ウィーラユットさんは病院にも付き添っていましたが、警察官が到着する前に姿を消しました。警察は現場検証を行い、証拠を収集するとともに、ナイ・ウィーラユットさんの行方を追っています。タイでは、薬物依存が絡む家庭内暴力や犯罪が社会問題となっており、今回の事件もその深刻な現状を浮き彫りにしています。死亡したナイ・ウィアンさんの遺体は、親族によって近くの寺院で伝統的な葬儀が執り行われる予定です。


