タイ東部経済回廊(EEC)地域の美食フェスティバル「EEC The Food Runway」がパタヤで開催され、地元料理がファッションショーのように華やかに登場しています。2026年5月1日から4日までパタヤビーチで開催され、チョンブリー、ラヨーン、チャチューンサオの3県が参加。Prachachat.netが報じたこのイベントは、地域活性化と持続可能な観光を推進する狙いがある。
パタヤを彩る「EEC The Food Runway」フェスティバル
タイの東部経済回廊(EEC)を構成するチョンブリー、ラヨーン、チャチューンサオの3県が集結し、美食イベント「色鮮やかな東部EEC 第15回:EEC The Food Runway」がパタヤビーチで開催されました。このフェスティバルは「From Local Cuisine to Modern Culinary Fashion(地元の料理から現代的な食のファッションへ)」をテーマに掲げ、3県の豊かな食文化を現代的かつクリエイティブな形で紹介。タイ政府は地方の地域活性化と観光振興を重視しており、このようなイベントは地域経済に大きく貢献すると期待されています。
巨大な中華鍋が彩るオープニングセレモニー
2026年5月1日に行われた公式オープニングセレモニーでは、チョンブリー県知事ナリス・ニラマイウォン氏が「東部の味がここに集結し、観光客が多様な料理を味わい、質の高い地元産品を購入できる機会となる」と述べました。イベントのハイライトの一つは、3県の特産品を集めて作られた巨大な中華鍋で調理されたEECチャーハン。これは3県の連携を象徴するもので、参加者は「東部の味」を体験しました。また、音楽と動き、地元の食の物語が融合したクリエイティブなパフォーマンスも披露され、来場者を魅了しました。
120以上の厳選された美食店が集結
フェスティバルには、チョンブリー、ラヨーン、チャチューンサオの3県から厳選された120以上の飲食店や地元産品店が出店。パタヤのビーチサイドという絶好のロケーションで、夜のフェスティバルならではの活気と色彩に満ちた雰囲気を楽しめます。一度の訪問で3県の味を堪能し、お土産も購入できるとあり、多くの観光客で賑わいました。
各県の絶品グルメを堪能
チョンブリー県からは、タイ湾の豊かな海の幸と伝統の味が勢ぞろい。「ソンチャイ・カイムック」のカリカリでジューシーなイカの卵揚げや、100年以上受け継がれる「タキアンティア・コミュニティ」の珍しいココナッツミルクチキンカレー「ゲーンガイガラー」が登場。さらに「タレータン・バンセーン」は、バケツシーフードやエビ卵ママー麺、コーンチーズなど、人気メニューを提供しました。
果物の街ラヨーン県からは、辛さと香りの絶妙なハーモニー。「ティオ・トムヤム・トートムタン」は、秘伝のトムヤム麺とそのソースで食通を魅了。伝統的な土鍋でじっくり焼き上げた「チョークムーオップオン」の豚の尻尾や三枚肉は、外はカリカリ、中はジューシーな逸品です。「COCO LOVE」からは、サクサクのサクサクパールが入ったフレッシュなココナッツスムージーが提供されました。
チャチューンサオ県は、肥沃なバンパコン川流域の新鮮な恵み。「バーン・スアン・メロン・バーンポー」の香り豊かなメロンスパークリングワイン「ガルノ」は独特の風味。「ファームスックサラーン」は、自社農園で採れた新鮮なマンゴーとそのスムージーを提供。そして「mAke On Farm」からは、プリプリとした食感が自慢の新鮮なオニテナガエビが直送され、自然な甘みが堪能できました。
注目イベント:EECフードランウェイコンテスト
今回のフェスティバルで初めて開催された「EEC Food Runway Contest」は、各地域の「食」をテーマに、「実際に着用できるファッション」として再解釈するクリエイティブなコンテストです。参加者はEEC地域の食材や料理を表現した衣装をデザインし、パタヤビーチ沿いの長いランウェイで披露。ファッションと食の専門家からなる審査員団が審査を行いました。
エンターテイメントと体験プログラムが満載
4日間にわたり、ビーチサイドでは豪華なミニコンサートが開催され、YOURMOOD、HERS、カントン・トゥンヌン、プラニンテムバーンといった人気アーティストが登場し、潮風とビーチの明かりの中でロマンチックな夜を演出しました。また、地元の知恵を体験できるワークショップも人気で、伝統的な菓子「カノム・クアイリン」作りや、繊細な編み細工「ジャエンロン」、香り高い「プアンマホットカーブン」の制作、ココナッツの殻を使った石鹸置きの絵付けなど、作った作品を持ち帰れるユニークな体験が提供されました。さらに、マジックショーや音楽演奏、家族向けのアクティビティ、そしてSNS映えする「フードランウェイ」をテーマにしたフォトスポットも設置され、来場者はイベントを存分に楽しみました。
持続可能な観光への取り組み
このフェスティバルでは、持続可能な観光を推進するため、プラスチックの使用削減、環境に優しい容器の利用、明確なごみ分別所の設置など、環境への配慮が徹底されました。また、地元の事業者がオンラインプラットフォーム「タイミーディー.com」を通じてビジネスを拡大できるよう支援し、特別プロモーションも実施。JICAの報告書にもあるように、タイは環境的、社会的、文化的に持続可能な観光を重視しており、地域経済の発展と環境保護を両立させる取り組みが進められています。
今回の「EEC The Food Runway」フェスティバルは、タイが地域経済の活性化と観光振興に食文化をいかに活用しているかを示す好例です。東部経済回廊(EEC)地域は、工業化が進む一方で、豊かな自然と多様な地方文化を保持しており、こうしたイベントを通じて地域の魅力を国内外に発信することで、バランスの取れた発展を目指しています。特に、地元食材をファッションと結びつけるという斬新なアプローチは、新しい観光客層の獲得にもつながるでしょう。
在タイ日本人にとっても、このような地方発のイベントは、バンコク中心部ではなかなか触れることのできないディープなタイの食文化や地域性を体験する貴重な機会となります。単なる食べ歩きに留まらず、地元の伝統工芸体験やファッションショーといった複合的な要素は、家族連れや友人同士でも楽しめるコンテンツが満載です。タイの地方が持つ潜在的な魅力を発見し、地域コミュニティを支援する意味でも、積極的に足を運ぶ価値があると言えるでしょう。


