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バンコク近郊 赤色線延伸契約締結、2029年開通へ

※画像はイメージです(AI生成)

タイ国鉄(SRT)は、バンコク近郊の都市鉄道「赤色線」の延伸プロジェクト契約を締結しました。このプロジェクトは総額200億バーツ(約1000億円)超に上り、2026年に着工し2029年の開通を目指すとPrachachat.netが報じています。

バンコク赤色線、2026年着工へ

タイ国鉄(SRT)は2026年5月19日、都市鉄道「赤色線」の延伸工事契約を、入札を勝ち抜いたユニーク・エンジニアリング・アンド・コンストラクション社を中心とする共同事業体と締結します。この大規模プロジェクトは、バンコク首都圏の急速な都市化と経済発展に対応するための交通インフラ強化の一環として注目されています。SRTの副総裁代行であるアナン・ポーニームデーン氏によると、契約締結後、2026年中に工事を開始し、約3年間の工期を経て2029年にはサービスの提供を開始する予定です。

シリラート・タリンチャン・サラヤ区間の詳細

赤色線西側延伸区間である「シリラート – タリンチャン – サラヤ」間は、全長20.50キロメートルに及びます。この区間の建設費用は147億2000万バーツ(約736億円)とされており、地上区間が13.83キロメートル、高架区間が6.67キロメートルで構成されます。新設される駅は以下の9駅です。

  • シリラート駅
  • バーンクンノン駅
  • タリンチャン水上マーケット駅
  • プララーム6世橋駅
  • バーンクルアイ・EGAT駅
  • バーンチンプリー駅
  • カンチャナピセーク駅
  • サーラータマソープ駅
  • サラヤ駅

特にサラヤ地区は、タマサート大学やマヒドン大学などの教育機関が集中するエリアであり、学生や住民の交通利便性が大きく向上することが期待されます。

ランシット・タマサート大学区間の詳細

一方、赤色線北側延伸区間である「ランシット – タマサート大学ランシットキャンパス」間は、全長8.84キロメートルで、すべて地上区間となります。この区間の建設費用は60億5700万バーツ(約303億円)で、以下の4駅が新設されます。

  • クロントゥン駅
  • バンコク大学駅
  • チェンラーク駅
  • タマサート大学ランシットキャンパス駅

ランシット地区は、近年開発が進むバンコク北部の主要な居住・商業エリアであり、この延伸により、タマサート大学ランシットキャンパスへのアクセスが大幅に改善され、周辺地域のさらなる発展を促すことが見込まれます。

バンコク都市圏の交通インフラ強化と都市問題対策

タイの首都バンコクでは、急速な経済成長と都市化に伴い、交通渋滞や大気汚染が深刻な都市問題となっています。JICAなどの調査でも指摘されているように、これらの問題解決には都市鉄道の整備が不可欠です。今回の赤色線延伸プロジェクトは、既存の交通ネットワークを強化し、人流・物流の効率化を図ることで、都市の持続可能な発展を支える重要な役割を担います。特に、既存の鉄道路線を活用したレッドラインの整備は、交通社会資本の効率的な利用という観点からも期待されています。

タイ政府は、国民が資源、雇用機会、社会サービスを公平に利用できる経済基盤の強化を目指しており、鉄道インフラの整備はその中心的な戦略の一つです。今回の延伸により、バンコク中心部へのアクセスが改善され、周辺地域の経済活動が活性化するとともに、住民の生活の質が向上することが期待されます。

今回の赤色線延伸プロジェクトは、バンコク郊外に居住する日本人や日系企業にとって、通勤・通学、物流の面で大きな影響をもたらすでしょう。特にタマサート大学やマヒドン大学周辺に住む学生や研究者、あるいはランシット方面の工業団地に事業所を持つ企業にとっては、都心へのアクセス改善は従業員の通勤負担軽減やビジネス効率の向上に直結します。沿線の不動産価値にも影響を与える可能性があり、今後のタイでの生活や事業計画を立てる上で無視できない要素となります。

このプロジェクトは、単なる交通インフラの拡充に留まらず、タイ政府が掲げる長期的な都市開発と経済発展戦略の一環として捉えるべきです。バンコク首都圏の拡大に伴う交通需要の増加、都市問題の解決、そして地域間の格差是正を目指す中で、鉄道網の整備は不可欠な基盤となります。大規模なインフラ投資を通じて、タイがより持続可能で包括的な社会を構築しようとする姿勢がうかがえます。

AsiaPicks 編集部
AsiaPicks 編集部
タイ・ベトナム・インドネシアの最新ビジネスニュースを日本語で毎日配信。現地メディアの一次情報をもとに、日系企業・駐在員の意思決定に役立つニュースを厳選してお届けします。
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