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ファンティエット空港、民間投資で着工

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ベトナム南部ファンティエットで、同国初の民間資本による空港プロジェクトが着工しました。ムイネー(Mui Ne)地域の約75ヘクタールで進められるこの計画は、観光活性化と地域経済発展の起爆剤として期待されています。VnExpressが報じたところによると、軍民共用空港として2028年頃の開港を目指しており、完成後は国内線に加え不定期国際線も受け入れる予定です。

ベトナム初の民間資本による二重用途空港

この空港プロジェクトは、サン・グループ(Sun Group)傘下のファンティエット・サン・エアポート(Phan Thiet Sun Airport)社が投資主となり、ムイネー地区の約75ヘクタールの敷地で進められています。特筆すべきは、これがベトナムで初めて民間資本のみで投資される民間空港である点です。滑走路や誘導路などの軍事インフラは国防省が投資しており、軍事目的と経済社会発展の両方に資する二重用途(軍民共用)の空港となります。軍事部分は既に完成し、訓練目的で活用されています。

年間200万人を想定、チャム族建築のターミナル

設計によると、ファンティエット空港は国際民間航空機関(ICAO)の航空機分類で「コード4E」の基準を満たし、ボーイング747型機などのワイドボディ機も運用可能です。第一段階では、年間約200万人の旅客処理能力を持つとされています。旅客ターミナルは広さ18,000平方メートルで、ベトナム中南部の歴史的民族であるチャム族の建築様式にインスピレーションを得ており、地元の象徴的な建造物であるポ・サ・イヌー(Po Sah Inu)塔の形状を模倣したデザインが特徴です。駐機場には、ワイドボディ機(コードE)とナローボディ機(コードC)の両方に対応する6つのスポットが設けられます。また、高さ45メートルの航空管制塔には、最新の気象観測システムと航法装置が完備され、安全な航空管制をサポートします。電力、水、空港内交通、セキュリティといった技術インフラも、国際基準に準拠して統合的に構築され、効率的かつ安全な運営を目指します。

長期計画と今後のスケジュール

ファンティエット空港全体の敷地面積は543ヘクタールを超え、その計画は2013年から進められてきました。民間部分の建設は、規模と投資形態の調整によりこれまで遅延していましたが、プロジェクトは新たな段階に入ります。ラムドン省人民委員会は2025年末までに民間部分の投資方針を承認し、2026年3月までに投資家選定を完了する予定です。投資主は、そこから2年以内のプロジェクト完了を約束しており、順調に進めば2028年頃には開港する見込みです。

ムイネー・ファンティエット地域の観光と経済を牽引

開港後、ファンティエット空港は主に国内線に利用される予定ですが、不定期の国際線も受け入れ可能な設計となっています。これにより、ムイネー-ファンティエット地域への国内外からの観光客誘致が大幅に促進されることが期待されます。ラムドン省の指導者たちは、このプロジェクトがリゾート観光、商業、物流、航空サービス分野への投資を呼び込み、地域経済の活性化と雇用創出に大きく貢献する見込みであると強調しています。

ベトナムのインフラ整備は国家予算に大きく依存してきましたが、このファンティエット空港のように民間資本を導入し、さらに軍民共用とするアプローチは、限られたリソースの中で効率的にインフラを拡充していくベトナム政府の構造的な課題解決への試みを示しています。特にベトナムでは国防と経済発展が密接に結びついており、軍事インフラを民間利用に転用することで、両者のシナジー効果を最大化しようとする戦略が見て取れます。

この空港の開港は、在住日本人や日系企業にとっても大きな意味を持ちます。特に観光業や物流、不動産開発に携わる企業にとっては、ムイネー・ファンティエット地域への新たな投資機会が生まれるでしょう。また、ホーチミンやハノイからのアクセスが格段に向上することで、ビジネス出張や個人の旅行における移動の利便性が高まり、生活圏の拡大にも寄与すると考えられます。

AsiaPicks 編集部
AsiaPicks 編集部
タイ・ベトナム・インドネシアの最新ビジネスニュースを日本語で毎日配信。現地メディアの一次情報をもとに、日系企業・駐在員の意思決定に役立つニュースを厳選してお届けします。
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