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バンコクの若者へ提言:自立が先、親への仕送りは後回し?

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タイのフリーランスプラットフォームFastworkのCEO、CK Cheong氏が、若者はまず自立を優先すべきで、生活が苦しいなら親への仕送りは不要だと提言し、大きな反響を呼んでいます。特にバンコクで月収18,000バーツ(約9万円)の若者が親に仕送りをする現状に対し、疑問を投げかけました。この発言は、タイ社会の伝統的な親孝行の価値観に一石を投じ、SNS上で活発な議論が交わされているとKhaosodが報じています。

バンコクの若者へ「まずは自分の生活を確立せよ」

フリーランスプラットフォームFastworkを運営するCK Cheong氏は、自身のTikTokアカウントで「My thoughts on giving parents money(親にお金をあげることについての私の考え)」と題した動画を公開しました。彼は動画の中で、「若者がもし自力で生活できないのなら、親に仕送りをする必要はない」と強く主張。特に新卒でバンコクに住み、月収18,000バーツ(約9万円)という厳しい経済状況の中で、毎月5,000バーツ(約2.5万円)を親に送っているケースを問題視しました。

月収18,000バーツで仕送りは無理? 現実的な貯蓄の壁

CK氏は、月収18,000バーツでバンコクに住む場合、貯蓄をする余裕があるのかと疑問を投げかけます。「正直に言って、親が未来なのか、それとも子が未来なのか。あなたは未来を担うべき子どもから資源を奪っている」と指摘。多くの若者が自力で学費を稼ぎ、ようやく卒業したと思ったら、今度は親に仕送りをするという状況に対し、「親が子どもの学費を終えれば、本来は親自身の経済的負担も減るはずだ。それなのに、さらに子どもからお金を取ろうとするのは問題だ」と述べました。

また、親の中には仕送りを宝くじ購入に充てる者もいると示唆し、仕送りが必ずしも親の経済的困窮を救うものではない可能性にも言及しました。タイでは家族間の経済的支援が強く、特に高齢者の扶養は子の義務と見なされる傾向がありますが、経済状況の変化がこの伝統的な価値観に影響を与えていることがうかがえます。

「まず自分を助けよ」航空機の安全原則に例える

CK氏はこの考えを航空機の安全原則に例えて説明しました。「もし飛行機に問題が発生したら、まず自分自身のマスクを着けてから子どもを助けるように教えられる。それと同じで、もし自分で生き残れないのなら、親の心配をする必要はない。まず自分自身を助けることが非常に重要だ」と強調しました。この発言に対し、SNS上では「親への感謝を示すべきだ」という伝統的な親孝行を重んじる意見と、「若者の自立を促すべきだ」というCK氏の意見に賛同する声が上がり、活発な議論が続いています。

タイでは、家族が互いに支え合う文化が根強く、特に親への経済的な支援は孝行の証とされています。しかし、現代の経済状況、特にバンコクのような都市部での生活費の高騰は、若者にとって大きな負担となっています。この議論は、伝統的な価値観と現代社会の経済的現実との間で揺れ動くタイ社会の一端を示していると言えるでしょう。

今回のFastwork CEO、CK Cheong氏の提言は、タイ社会における親孝行という根深い価値観と、現代の若者が直面する経済的現実との間に生じる摩擦を鮮明に浮き彫りにしています。タイでは、儒教思想の影響も受け、親を敬い経済的に支援することが子の当然の義務とされてきました。しかし、バンコクのような大都市での生活費の高騰、不安定な雇用、そして貯蓄の難しさは、若者にとって重い足かせとなっています。この議論は、伝統的な家族の絆が経済的圧力によってどのように再定義されつつあるかを示す、タイ社会の構造的変化を象徴する出来事と言えるでしょう。

在タイ日本人にとっても、このニュースはタイ人スタッフや友人との関係性を理解する上で示唆に富んでいます。タイの若者が抱える経済的負担は、キャリア選択やライフプランにも大きく影響します。彼らが自分の未来のために貯蓄や投資をしたいと考えても、親への仕送りという伝統的な期待がその障壁となるケースも少なくありません。この問題は、単なる個人間の金銭問題に留まらず、タイの社会保障制度の不十分さや、高齢化社会における家族扶養のあり方といったより大きな課題とも密接に結びついています。若者が「自分を助ける」ことの重要性を説くCK氏の言葉は、個人主義の台頭だけでなく、社会全体の持続可能性を問う声としても受け止められます。

AsiaPicks 編集部
AsiaPicks 編集部
タイ・ベトナム・インドネシアの最新ビジネスニュースを日本語で毎日配信。現地メディアの一次情報をもとに、日系企業・駐在員の意思決定に役立つニュースを厳選してお届けします。
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