ベトナム中部のゲアン省で、列車が接近し警報が作動する踏切をトラックが強行突破し、遮断機を損傷させた運転手に行政処分が科せられました。この危険な行為は鉄道交通の安全を著しく脅かすものであり、現地警察が厳重な警告を発しています。VnExpressの報道によると、今回の処分は政令168/2024に基づいています。
列車接近中の強行突破、遮断機を損傷
事件は4月20日午前1時過ぎ、ゲアン省ドゥックチャウ村のチョーシー – ミーリー区間にある自動警報機付きの踏切で発生しました。フンイエン省ナンバーのトラック運転手が、警報システムが作動し、列車がまさに通過しようとしているにもかかわらず、意図的に踏切を横断しました。この強行突破により遮断機D1が曲がり、鉄道交通の安全に潜在的な危険をもたらしたと当局は述べています。
繰り返される危険行為と事故の実態
ゲアン省交通警察ディエンチャウ署は4月23日、運転手に対する行政処分を決定しました。警察は、住民に対し、踏切を渡る際には信号、警報、遮断機に必ず従うよう警告しています。安易な気持ちや意図的な違反は、特に深刻な事故につながる危険性があると強調しました。
ゲアン省では2024年に鉄道交通事故が7件発生し、2人が死亡、6人が負傷しています。同省には171か所の踏切が存在し、そのうち73か所が正式な踏切(警備員付き23か所、自動警報機・遮断機付き37か所、標識のみ13か所)で、残りの98か所は非公式な通路となっています。
ベトナムの交通事情と安全意識の課題
ベトナムを含む多くの開発途上国では、急速な経済成長に伴い交通インフラの整備が進む一方で、交通安全意識の向上が課題となっています。国際的な報告によると、世界の交通事故死亡者の90%が開発途上国で発生しており、その背景には運転マナーの悪さや安全意識の低さが指摘されています。踏切での強行突破のような危険な行為は、一瞬の不注意が取り返しのつかない大事故につながる可能性があり、日本の経験と知見がこうした国の交通安全対策に貢献できると期待されています。


