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ハノイで放置された住宅・道路が復活へ

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ハノイ市は、長年放置されていた再定住住宅プロジェクトの「復活」に向け、本格的な取り組みを開始しました。市書記の強力な指示のもと、複数の重要インフラ整備プロジェクトが迅速な完了を目指し、作業が加速されています。この動きは、VnExpressが報じたところによると、ハノイの都市開発における新たな転換点となるでしょう。

ハノイの放置された再定住住宅、10年以上の時を経て復活へ

ハノイ市カウザイ区D17区画に位置するN01高層アパートメントは、再定住住宅として2011年に着工されました。しかし、2013年には粗工事が完了した時点で建設が停止され、それから10年以上にわたり放置されていました。この間、建物は湿気によるカビで覆われ、周囲の仮囲いは広告の貼り付け場所となるなど、都市景観を損ねる存在となっていました。

しかし、2025年7月からはカウザイ区がプロジェクトを引き継ぎ、停滞していた作業を再開。現在では多くの項目が100%完了し、プロジェクト全体で約98%の進捗を達成しています。計画では2026年5月から6月にかけて残りの項目をすべて完了させ、検査・引き渡しを経て利用を開始する予定です。ハノイ市書記のチャン・ドゥック・タン氏は、関係各所に一層の努力と決意を求め、工期厳守を強く指示しています。

交通インフラ整備も加速、ファムトゥー交差点の課題解決へ

タンチー県(旧)のチュー・バン・アン記念区周辺の交通道路プロジェクトも、ハノイ市が重点を置くインフラ整備の一つです。このプロジェクトはBT(建設・移転)契約方式でビテスコ社が投資を行い、環状3号線と70号線を結ぶ重要な幹線道路を含みます。

特に、ファムトゥー交差点と70号線の接続部は、2017年6月に承認されたものの、用地取得の遅れが原因で2018年から一時停止していました。資材価格の高騰や供給不足に加え、高圧送電線の移設が滞っていたことも工事を阻んでいました。

市書記は、この問題に対し具体的な指示を出しました。キエンフン区は5月1日までに残りの用地を引き渡し、タンリエット区は5月15日までに問題を解決、ハドン区は5月30日までに全用地を引き渡すよう命じました。これにより、投資家と請負業者に対し、2026年12月31日までの交差点全体の完成を求めています。

環状3.5号線プロジェクト、用地取得の早期完了を目指す

同日午後、チャン・ドゥック・タン市書記は、全長53kmに及ぶ環状3.5号線プロジェクトの視察も行いました。この大規模な環状道路は、ハノイ周辺の主要都市を結ぶ重要な動脈となることが期待されています。

現在、プロジェクトは9つの区間に分割されて進行しており、一部は既に完成しているものの、投資承認の遅れや資金不足、そして最も主要な課題として用地取得の遅延が挙げられています。これにより、工事が断片的にしか進んでいない状況です。

市書記は、関係部署に対し、全区間の見直しと用地、資金、工事に関する全ての課題を解決するよう指示しました。特に、断片的な工事ではなく、一貫性のある実施を強調。未着手の区間については、用地取得と再定住に関する総合的な計画を策定し、2026年9月までの用地取得完了を目指すよう目標を設定しました。

今回のハノイ市の取り組みは、ベトナムにおける都市開発プロジェクト、特にインフラ整備や再定住住宅建設において、用地取得が長年の懸案事項となっている構造的な背景を浮き彫りにしています。ドイモイ政策後の経済発展に伴い、土地の利用権が重視される一方で、公共事業における土地収用は複雑な手続きと住民との交渉を伴い、プロジェクト遅延の主要因となってきました。しかし、ハノイ市が強力なリーダーシップを発揮することで、この構造的な課題に正面から向き合い、解決への道筋を示し始めたと言えるでしょう。

これらの大規模な都市インフラ整備は、ハノイ在住の日本人にとっても大きな恩恵をもたらす可能性があります。交通渋滞の緩和や新たな幹線道路の開通は、通勤や移動の利便性を向上させ、生活圏の拡大にも繋がります。放置されていた住宅が活用されることで、居住環境の改善や都市の美化にも貢献し、ハノイがより「ウェルビーイング」の高い、住みやすい都市へと進化していく一歩となるでしょう。今後の進捗に注目が集まります。

AsiaPicks 編集部
AsiaPicks 編集部
タイ・ベトナム・インドネシアの最新ビジネスニュースを日本語で毎日配信。現地メディアの一次情報をもとに、日系企業・駐在員の意思決定に役立つニュースを厳選してお届けします。
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