中南米で絶大な影響力を持つ麻薬組織「トレン・デ・アラグア」の暴力的な支配が明らかになっています。 この組織は、身代金や麻薬取引を通じて得た莫大な資金で地域社会を脅かし、従わない者には死を強要しているとTuoi Treが報じました。
トレン・デ・アラグアの台頭とその支配
ベネズエラを拠点とする犯罪組織「トレン・デ・アラグア」は、近年中南米全域でその勢力を急速に拡大しています。元々は刑務所内で結成されたこのギャングは、現在では麻薬密輸、人身売買、恐喝といった多岐にわたる犯罪行為に関与し、その活動範囲はコロンビア、ペルー、チリ、ボリビアなど国境を越えて広がっています。彼らは特に、貧困層や移民をターゲットにした残忍な手口で知られており、地域住民に大きな恐怖を与えています。
麻薬取引と資金源
トレン・デ・アラグアの主要な資金源の一つは、コカインなどの麻薬取引です。彼らはコロンビア産の麻薬を加工し、中南米の他の国々や国際市場へと流通させています。この麻薬取引によって得られる「血塗られた金」は組織の拡大を支え、武器の調達や新たな拠点の確立に利用されています。また、違法な採掘や密輸、身代金目的の誘拐なども組織の重要な収入源となっており、その経済力は国家の治安機関を凌駕することもあります。
「払うか死か」住民への脅迫
この組織の最も悪名高い手口の一つが、住民や中小企業に対する「払うか死か(Nộp tiền hay là chết)」という脅迫です。彼らは、保護料と称して金を要求し、支払いを拒否する者には容赦なく暴力を振るい、命を奪うことも厭いません。このため、多くの住民は恐怖から逆らうことができず、不当な要求に応じざるを得ない状況にあります。特に、治安が不安定な地域では、警察の介入も限定的であり、トレン・デ・アラグアの実質的な支配が確立されているケースも見られます。
国際的な影響と捜査の動き
トレン・デ・アラグアの活動は、中南米諸国の治安を大きく揺るがすだけでなく、国際社会にも影響を及ぼしています。特に、ベネズエラからの移民が周辺国に流入する際、組織が移民ルートを利用して人身売買や麻薬密輸を行うケースが増加しており、国際的な協力による対策が急務となっています。各国政府や国際機関は、この組織の壊滅に向けて連携を強化しており、一部の地域では捜査当局による摘発や逮捕の動きも見られます。しかし、組織の規模とネットワークは非常に広範であり、その完全な根絶には時間がかかると予想されています。


