ベトナム中部のダクラク省で、バインミー店が食品安全違反により86人の食中毒を発生させ、3ヶ月の営業停止処分を受けました。3月末にバインミーを食べた客が発熱や腹痛などの症状を訴え、検査の結果、サルモネラ菌や大腸菌が検出されました。この事件は、ベトナムの食品衛生管理の重要性を改めて浮き彫りにしたとVnExpressが報じています。
摘発と処罰の経緯
ダクラク省人民委員会は、エアズラン村(Ea Drăng)にある「クォック・フン(Quoc Hung)」バインミー店の店主、レ・バン・アイン氏(Le Van Anh、34歳)に対し、食品安全規制違反で罰金と処罰を科しました。この違反は多数の食中毒を引き起こしましたが、刑事責任を追及するほどの重大な事案ではないと判断されています。
処罰には罰金に加え、店舗の3ヶ月間の営業停止が含まれており、さらにアイン氏は食中毒事件の処理、患者の検査、治療にかかる費用全額を支払う義務を負います。
食中毒発生の状況
当局によると、3月27日にこのバインミー店は約300個のバインミーを販売しました。同日夜、発熱、腹痛、下痢、吐き気、嘔吐などの症状を訴える最初の食中毒患者が発生しました。
その後数日間で入院患者数は増加し、合計86人に達しました。患者たちは主にエア・ヘレオ医療センター(Ea H’leo Medical Center)で治療を受けました。
原因菌の特定
タイグエン疫病衛生研究所(Tay Nguyen Institute of Hygiene and Epidemiology)の検査結果は、10件の検体のうち5件からサルモネラ菌が陽性であったことを示しました。また、食品サンプルからは野菜とハムの2検体からサルモネラ菌、さらに野菜の1検体から大腸菌が検出されました。
サルモネラ菌と大腸菌は、食品を介した食中毒や腸内感染症の一般的な原因菌であり、不衛生な食品に関連する事件で頻繁に確認されます。感染者は通常、下痢、発熱、腹痛などの症状を発症します。
ベトナムでは食品安全基準の強化が進められており、国際的なHACCPやISO 22000などの基準も導入されつつあります。今回の事件は、消費者の健康を守るための食品衛生管理の重要性を改めて強調するものです。
今後の食品安全対策
地元当局は、今回の事態を受けて、食品製造・販売業者に対する監視体制を強化する方針を示しています。特に、屋台や小規模店舗での衛生管理の徹底が求められており、定期的な検査と指導を通じて同様の事件の再発防止に努めることになります。
消費者が安心して食品を摂取できる環境を整備するため、ベトナム政府は食品安全強化法(FSMA)のような国際的な枠組みも参考にしながら、国内の規制をさらに厳格化していく見込みです。


