ベトナム中部のゲアン省を流れるラム川で、養殖魚約8.6トンが大量死した。この事態は地元住民に甚大な経済的損失をもたらし、環境品質の不備が原因と指摘されている。VnExpressが報じたところによると、同時期に発生した異常気象との関連性も示唆されている。
ゲアン省ラム川で魚が大量死、環境変化が原因か
5月6日、ゲアン省水産・漁業監督局は、ラム川で発生した養殖魚の大量死について、その原因を「環境品質の不備」と発表した。魚が食欲不振に陥り、水面に浮上して急死する一方で、体色や内臓に出血の兆候は見られなかったという。広範囲にわたり天然魚にも同様の現象が見られたことから、水中の溶存酸素の急激な不足や有毒ガスの影響が考えられている。
専門家は、今回の事態は通常の疫病によるものではなく、水環境の急激な変動が広範囲にわたり水質を低下させた結果であると評価している。特に、流れの速いラム川の区間で急速に進行した異常現象であり、養殖ケージ内に魚が残っていないため、具体的な原因特定は困難を極めている。
異常気象が水質を急変させた可能性
ゲアン省アインソン社、キムニャン1村を流れるラム川の養殖地域での調査結果によると、5月3日夕方には大雨と雷雨、落雷が観測されていた。翌日午前5時から7時には、ラム川の水が黄濁色に変化したが、異臭や油膜は確認されず、一部の水質指標は淡水魚の生息に適した範囲内であったという。
しかし、この短期間での急激な環境変化が、魚の大量死に大きく影響した可能性が指摘されている。ベトナムは気候変動の影響を受けやすく、近年、異常気象による自然災害が頻発しており、今回の水質変動もその一環であると見られている。
甚大な経済的損失と関連被害
5月4日には、アインソン社を流れるラム川の19の養殖ケージで、ソウギョ、コクレン、ナマズなど約8.6トンの養殖魚が死亡した。これにより、13世帯の住民に数億ドン(数千万円)の経済的損失が発生した。現在までに、さらなる魚の大量死は確認されていない。
また、魚の大量死が発生する前日の5月3日には、アインソン県の一部地域で10〜25分間にわたる雷雨と雹が観測されていた。特にタンビントー社では、ニワトリの卵大の雹が降り、193軒の家屋が損壊し、112ヘクタールの稲が倒伏する被害が出た。さらに、ニャンホア社にあるソンラム製糖株式会社の貯水槽が落雷を受け破損し、2,000リットルの糖蜜が流出、数十億ドン(数億円)に上る甚大な損害が発生するなど、広範囲にわたる異常気象の影響が報告されている。


