タイ・バンコクで、犯罪被害者支援クラブ会長のアッチャリヤ・ルアンラッタナポン氏らが、元入国管理局(入管)長から250万バーツ(約1,250万円)を恐喝した事件の詳細が明らかになった。この事件は、アッチャリヤ氏がライブ配信で被害者を攻撃した後、元入管警察官が仲介に入り、金銭を要求する組織的な手口で行われた。カオソッド紙が報じたところによると、関与した6人全員に逮捕状が出ており、すでに一部は逮捕されている。
組織的恐喝の手口が明らかに
警察の捜査により、この恐喝事件が組織的に計画されたものであることが判明した。まず、アッチャリヤ氏はライブ配信を通じて、被害者であるワチャラポン大佐(入国管理局第3課長)の職務遂行を公然と批判した。これは、タイにおけるインターネット上での情報発信が犯罪の「インフラ」として悪用される実態を示しており、SNSにおける監視と対策の強化が求められる。
元同僚が仲介し金銭を要求
その後、アッチャリヤ氏と個人的な知り合いであるカウィンサック大佐が仲介役として登場した。カウィンサック大佐は元入国管理局の警察官で、被害者のワチャラポン大佐とは警察士官学校の同期(52期)であった。カウィンサック大佐は、アッチャリヤ氏との問題を解決できると称し、ワチャラポン大佐に接触した。この手口は、信頼関係を利用した巧妙な詐欺犯罪の一種と見られている。
最初の要求は100万バーツ
カウィンサック大佐は、アッチャリヤ氏の弁護士ウィパーダー氏、運転手シッティチャイ曹長と共にワチャラポン大佐と面会。最初の交渉では、アッチャリヤ氏によるライブ配信での攻撃を停止する代わりに、100万バーツ(約500万円)を要求した。しかし、この交渉は合意に至らず、一行は解散した。
脅迫と増額要求、最終的に250万バーツが支払われる
その後すぐに、ウィパーダー弁護士がワチャラポン大佐に電話をかけ、より厳しい条件で脅迫し、要求額を250万バーツ(約1,250万円)に引き上げた。2度目の交渉が設定され、同じ3人がワチャラポン大佐と会談した結果、今回は合意に至った。
ワチャラポン大佐は最終的に250万バーツの支払いに同意し、3人は現金を受け取ったという。この事件に関与したとされる計6名全員に逮捕状が発付され、警察は徹底した捜査を進めている。
仲介役の過去の詐欺事件関与も浮上
報道によると、仲介役のカウィンサック大佐は、以前「プアン」という名前を使用しており、過去に北部地域で発生した4,700万バーツ(約2億3,500万円)規模の協同組合詐欺事件に関与していた履歴があることも明らかになった。この詐欺事件は現在も係争中であるという。タイで発生するこうした組織的な汚職や犯罪グループの活動は、社会の信頼を揺るがす深刻な問題であり、法執行機関による厳格な取り締まりが期待される。


