バンコクで母娘が7年間住宅ローンを支払い続けたにもかかわらず、不動産会社が所有権移転を拒否し、約200万バーツ(約1000万円)を失ったとして消費者保護警察に訴えました。この女性は、権利証の紛失を理由に引き渡しを拒否された上、自宅に差し押さえの通知が届いたことに衝撃を受けています。Khaosodの報道によると、被害者は関係機関による迅速な調査と対応を求めています。
バンコクの住宅ローン詐欺疑惑:7年間の支払いが無駄に
2026年6月2日、バンコクのサムワー・タワントック地区に住むスパンニカーさん(50歳)と彼女の娘が、消費者保護警察(PCPB)に苦情を申し立てました。彼女たちは、とある不動産会社から直接購入した家を7年以上にわたり分割払いしてきましたが、総額で約200万バーツ(約1000万円)を支払い終えたにもかかわらず、会社側が所有権移転を拒否していると主張しています。
契約では5年以上の支払い後に所有権移転が可能とされていましたが、会社側は権利証の紛失を理由に引き渡しを遅延させました。スパンニカーさんは、この状況が不動産詐欺ではないかと疑っています。
権利証紛失と自宅に届いた差し押さえ通知
スパンニカーさんは2025年12月に所有権移転を依頼しましたが、会社側は2026年1月、2月と繰り返し延期を要請しました。度重なる延期に不審を抱き、自ら会社オフィスを訪れたところ、「権利証が見つからない」と説明を受けました。この時点で彼女は異常事態に気づいたといいます。
その後、さらに衝撃的な出来事が起こりました。自宅の玄関に裁判所からの通知が貼られていたのです。そこには、資産管理会社が販売会社を提訴しており、スパンニカーさんが長年ローンを支払ってきた家が、裁判所の差し押さえ手続きに入っていることが記されていました。このため、家が競売にかけられる可能性に直面しています。
当局への訴えも進展せず、他の被害者も
スパンニカーさんは、消費者保護委員会(OCPB)に苦情を申し立てましたが、2026年3月中旬から3ヶ月以上が経過しても、会社からの回答や調停に向けた進展はありません。また、地元のバーンケーン警察署にも通報しましたが、こちらも捜査の進展が見られない状況です。
彼女は「家はみんなの夢です。小さくても大きくても、誰もが自分の家を持ちたいと願っています。しかし、お金を払っても所有権が移らないなら、私たちはどこに行けばいいのでしょうか」と、その深い苦悩を語っています。
裁判所の緊急命令と購入者への警告
自宅が競売にかけられる可能性を知り、スパンニカーさんは弁護士に相談し、緊急に裁判所に住宅の競売停止を申し立てました。その結果、裁判所は無期限の停止命令を発令し、これにより一時的な安心を得ることができました。しかし、彼女は引き続き関係機関による会社への厳正な調査と法的措置を求めています。
今回の事例が公になったことで、同じ会社から住宅を購入し、同様の問題に直面している他の被害者が多数いることが判明しました。スパンニカーさんは、タイで不動産会社から直接住宅を購入しようとしている人々に対し、権利証や法的状況を土地局で徹底的に確認するよう強く警告しています。契約書や支払い証明だけでは不十分であり、「夢の家が家族全員の苦しみになる可能性がある」と強調しました。


