ホームタイ【タイ・トラート県】沿岸道路計画に住民が反発、マングローブとカキ養殖への影響懸念

【タイ・トラート県】沿岸道路計画に住民が反発、マングローブとカキ養殖への影響懸念

※画像はイメージです(AI生成)

タイ・トラート県で計画されている沿岸道路の延伸プロジェクトに対し、地元住民がマングローブ林の破壊やカキ養殖への悪影響を懸念し、公聴会で反対意見を表明しました。政府は観光振興と経済効果を主張していますが、住民は生態系破壊と生計への脅威を指摘しています。この状況をBangkok Postが報じました。

トラート県沿岸道路計画の概要

タイ東部のトラート県で、チャルーム・ブラパ・チョンラティット沿岸道路の第3期延伸計画が進行しています。この計画は、既存のチョンブリー県からラヨーン県を経由し、チャンタブリー県まで続くルートの未完成区間をトラート県まで延長するものです。政府は、この道路が高速道路3号線(スクムビット通り)の交通混雑を緩和し、移動時間を短縮することで、トラート県の観光と貿易を支援すると主張しています。トラート県地方道路局のシニアエンジニアであるカチャモン・ソムチャイ氏は、このルートがビーチ、森林、漁業コミュニティを結ぶ景勝観光回廊となることを期待していると述べています。

住民からの強い懸念と環境への影響

しかし、この計画に対して地元住民からは強い懸念の声が上がっています。特にカオサミン地区の住民は、プロジェクトがマングローブ林に深刻な損傷を与え、ターソム準地区の主要な収入源であるカキ養殖に悪影響を及ぼす可能性があると警告しています。住民は、ワエルー河口に架かる予定の橋がカキ養殖場を汚染する可能性があると指摘。マングローブ林は生態系の価値が高く、地域住民に複数の現金収入源を提供しており、住民による森林保全のインセンティブとなっています。過去の事例からも、持続可能でない観光開発は環境に大きな影響を与えることが示されており、タイでは天然林の保護・修復が国家的な課題となっています。

公聴会での激しい議論と今後の見通し

第2回公聴会はトラート県知事ピリヤ・チャンタディロック氏の主宰のもと開催され、200名以上の政府関係者、地域住民、ビジネス関係者が参加しました。公聴会では、プロジェクトの経済的利益を強調する当局と、環境破壊を懸念する住民の間で激しい議論が交わされました。この公聴会は、プロジェクトの実現可能性調査と環境影響評価(EIA)の一環として実施されています。知事は、プロジェクトがまだ実現可能性とEIAの段階にあることを強調し、住民参加が最終計画の形成に重要な役割を果たすと述べました。一方、プロジェクト支持者は、先行して実施されたチャンタブリー県での段階が観光と地域ビジネスを活性化させたことを挙げ、早期の推進を求めています。

AsiaPicks 編集部
AsiaPicks 編集部
タイ・ベトナム・インドネシアの最新ビジネスニュースを日本語で毎日配信。現地メディアの一次情報をもとに、日系企業・駐在員の意思決定に役立つニュースを厳選してお届けします。
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