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ホーチミン市場、ビングループ株急落でVN指数下落

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ホーチミン証券取引所では、ベトナム最大の複合企業ビングループ(Vingroup)傘下の主要銘柄が急落し、VN指数が一時過去最高値を更新した後、大幅な下落に転じました。この動きは市場の予想を裏切り、不動産セクター全体に売り圧力が波及したと、VnExpressが報じています。

市場の急反転とビングループ株の動向

今朝の取引では、ビングループ関連の4銘柄が好調を維持し、特にビンホームズ(Vinhomes、VHM)は5%以上の値上がりを記録。これにより、ホーチミン市場の代表的な指数であるVN指数は一時12ポイント上昇し、過去最高の1,927ポイントを記録しました。

しかし、この上昇は午後の取引中盤までしか続きませんでした。投資家が一斉に利益確定に動き出したため、ビングループ関連銘柄は軒並み上昇から下落へと転じました。ビンコム(VIC)は終値で223,000ドン(約1,338円)となり、基準値から1.3%下落。VHMとビンパールランド(VPL)は約2%下落し、ビンコムリテール(VRE)はストップ安水準に接近しました。これら4銘柄は、VN指数を合計10ポイント押し下げる要因となり、指数に最もマイナスの影響を与えた銘柄リストに名を連ねました。

予想外の下落と市場全体の動向

ビングループ銘柄からの売り圧力は瞬く間に市場全体に広がり、ホーチミン証券取引所は全面安となりました。終値で基準値を下回った銘柄は210を超え、上昇銘柄の2倍に達しました。結果的にVN指数は20ポイント下落し、4営業日連続の上昇トレンドを断ち切り、1,895ポイントで取引を終えました。

この日の市場動向は、多くの証券会社の予測に反するものでした。大半のアナリストは、指数が早期に心理的な節目である2,000ポイントを超えるとの見方を示していました。一部の分析チームは調整局面の可能性も指摘していましたが、それは長期投資家にとって魅力的な評価で株式を積み増す「機会」と捉えられていました。

不動産・石油ガス・銀行セクターの動向

業種別に見ると、不動産セクターが最も強い売り圧力に晒されました。ビングループ関連銘柄の他にも、ノバランド(Novaland)、カーンディエン(Khang Dien)、ナムロン(Nam Long)、クオッククオンジアライ(Quoc Cuong Gia Lai)など、多くの主要不動産開発企業の株価は軒並み基準値を下回り、0.5%から3%の範囲で下落しました。その中で、CIIは逆行高となり、値幅制限いっぱいの19,700ドンまで上昇し、ストップ高で280万株以上の買い注文が残るという異例の展開を見せました。

同様に、石油ガスセクターでは、主要銘柄であるGAXとPLXがそれぞれ1.5%と2%下落しました。一方、BSRは好調を維持し、値幅制限いっぱいの27,750ドンに達しました。

銀行セクターも赤一色となり、3分の2以上の銘柄が下落しました。KLBとBIDがそれぞれ3.4%と2.1%下落し、調整幅を主導しました。しかし、EIBは約3%上昇して23,000ドン近くとなり、市場の支えとなりました。

活発な取引と海外投資家の動向

指数は下落しましたが、市場には資金の流れにおいてポジティブな兆候も見られました。ホーチミン証券取引所のこの日の取引高は28兆ドン(約1,680億円)を超え、前週平均を約3%上回りました。VIXが2兆ドン(約120億円)以上の取引額で首位となり、VHM、FPT、VIC、GEXなどの後続銘柄を大きく引き離しました。

海外投資家は13営業日連続で売り越しを継続しました。この日は約2.7兆ドン(約162億円)を投じましたが、約3.7兆ドン(約222億円)を引き出しました。TCH、ACB、HPGが海外投資家による純引き出し額のトップリストに並びました。ベトナム経済が持続的な成長を続ける中で、海外からの直接投資(FDI)は依然として堅調ですが、株式市場における海外投資家の動向は、世界経済の変動や国内市場の規制強化(特に不動産セクター)に敏感に反応していると言えるでしょう。

今回のビングループ株急落は、ベトナム経済、特にホーチミン市場における巨大複合企業の存在感を改めて浮き彫りにしました。ビングループのような企業グループは、不動産から小売、自動車、テクノロジーまで多岐にわたる事業を展開しており、その株価動向はVN指数だけでなく、在ベトナム日系企業の事業環境や投資判断にも間接的に影響を与えかねません。特に不動産部門は政府による規制強化の動きもあり、今後の動向は日系企業がベトナムでの事業戦略を練る上で注視すべき重要な要素です。

ベトナム経済は「中所得国の罠」を回避し、持続的な成長を目指す中で、国内の巨大コングロマリットが果たす役割は非常に大きい一方で、その市場支配力や事業リスクの広がりは、市場全体のボラティリティを高める要因ともなり得ます。今回の急落は、経済成長が続くベトナム市場においても、特定のセクターや企業グループへの過度な集中が、突然の市場変動を引き起こす可能性があることを示唆しており、投資家や事業者はより分散されたリスク管理が求められる局面に入っていると言えるでしょう。

AsiaPicks 編集部
AsiaPicks 編集部
タイ・ベトナム・インドネシアの最新ビジネスニュースを日本語で毎日配信。現地メディアの一次情報をもとに、日系企業・駐在員の意思決定に役立つニュースを厳選してお届けします。
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