タイ東部チョンブリー県で、交通事故を起こした中国人男性の車から銃器が発見され、その後の自宅捜索で大量の軍用武器と爆薬が押収されました。この驚くべき発見は、地域社会に大きな衝撃を与え、タイの治安当局が徹底的な捜査を開始したとKhaosodが報じています。
チョンブリー県で中国人男性を逮捕、大量の武器を発見
2026年5月9日、ミンチェン・サン容疑者(31歳)がチョンブリー県サッタヒープ郡ナージョムティエンで交通事故を起こし、車が横転しました。警察が事故現場で車内を捜索したところ、拳銃と弾倉が見つかり、容疑者はその場で逮捕されました。その後の自宅捜索では、軍用銃器、高性能爆薬、対人地雷、手榴弾など、想像を絶する量の武器が発見され、地域社会に大きな衝撃を与えています。
衝撃の武器庫、高性能爆薬C4や地雷も
警察が押収した武器のリストは以下の通りです。
- 短銃グロック26:1丁
- グロック26用弾倉:2個
- 9mm弾:10発
- M16用弾倉:1個
- 5.56mm弾:28発
- 隠しホルスター:1個
自宅から発見された物品は以下の通りです。
- M16自動小銃:2丁
- M16用弾倉:9個
- 5.56mm弾:763発
- C4爆薬:1箱(2,486.4グラム)
- C4爆薬:2本(1,173グラム、合計4,832.4グラム)
- ロシア製対人地雷POMZ2:4個
- 手榴弾(BA/WA型):4個
- 韓国製手榴弾K75型:1個
- ミャンマー製手榴弾M6/01型:1個
- 電気雷管:7個
- POMZ2地雷用信管:3個
- POMZ2地雷用安全ピン:2個
- リモートコントロール送受信機セット:2セット
- 防弾チョッキ:3着
- ガスマスク:2個
- ガスマスク用フィルター:6個
- ガソリン(20リットル入り):4缶
この膨大な量の武器の発見は、タイにおける違法な武器取引や組織犯罪の可能性を示唆しており、当局は詳細な調査を進めています。
タイ身分証明書と複雑な入国履歴
ミンチェン・サン容疑者は、中国とカンボジアのパスポートに加え、タイの非国籍者用身分証明書(ピンク色のカード)も所持していました。また、バンコクの住居登録簿にも名前があり、チェンマイから転入した記録が確認されています。警察は現在、この身分証明書の正当性についても調査を進めています。
容疑者は2020年に観光ビザで初めてタイに入国し、その後も頻繁に出入国を繰り返していました。直近では2026年1月27日に、長期滞在が可能な「リエントリーパーミット」で入国しており、最長5年間タイに滞在できる状態でした。容疑者は発見された家を月額38,000バーツ(約19万円)で約2年間借りていたことが判明しています。
広がる捜査網と国家安全保障への懸念
チョンブリー県警察本部長ポンパン・ウォンマニーテート少将は、武器発見現場に赴き、徹底的な捜査を指示しました。国家警察長官キットラット・パンペッチも、この事件が国家の安全保障と国民の安全に関わる問題であるとして、あらゆる側面から調査するよう指示しています。
容疑者がうつ病を患っている可能性も浮上しており、精神科医による診断も検討されています。捜査には、地域警察、県警察、爆弾処理班(EOD)、入国管理局、中国大使館、治安機関など、複数の部署が合同で協力し、武器の出所や犯行目的、そして背後に組織的な関与がないかについて、慎重に捜査が進められています。
近隣住民の驚きと社会への影響
近隣住民は、ミンチェン・サン容疑者が普段は友好的で、誰にでも挨拶を交わす人物だったと証言しています。そのため、自宅にC4爆薬のような極めて危険な物を隠し持っていたことを知り、大きな衝撃と恐怖を感じています。もし爆薬が作動していれば、村全体が甚大な被害を受けていた可能性があり、住民の間には不安が広がっています。


