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ベトナム全国のオンライン消費、1日約1,000億円超に急増

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ベトナムのオンラインショッピング市場が記録的な成長を遂げ、2025年第1四半期の流通総額は前年同期比で約47%増加しました。1日あたり約1兆6,690億ドン(約1,000億円以上)が消費され、美容品や女性ファッションなどが牽引しています。データ分析プラットフォームMetricの報告書によると、この成長はASEAN地域のデジタル経済の勢いを反映しています。

ベトナムオンライン小売市場の驚異的な成長

データ分析プラットフォームMetricの報告書によると、Shopee、TikTok Shop、Lazada、Tikiの主要4つのオンライン小売プラットフォームにおける2025年第1四半期の流通総額(GMV)は、合計で148兆6,000億ドン(約8,916億円)に達し、約11億4,000万点の商品が取引されました。この数値は前年同期と比較して、流通総額で約47%、商品点数で約20%という大幅な増加を記録しています。

この統計を平均すると、ベトナムの消費者は1日あたり約1兆6,690億ドン(約1,001億円)をオンラインショッピングに費やし、約1,300万点の商品を購入していることになります。購入された商品の大半は、美容品、女性ファッション、家庭用品、食料品といった分野に集中しています。KPMGの調査が指摘するように、アジア太平洋地域における消費者の出現がデジタル経済を強力に推進しており、ベトナムもその中心的な存在となっています。

成長を牽引する主要カテゴリと市場動向

上記で挙げた4つの主要カテゴリは、2025年第1四半期に全て2桁成長を達成しました。これは、ベトナムの旧正月(テト)に伴う消費者の購買意欲の高まりが要因の一つと考えられます。一方で、健康関連製品は、品質、広告、および供給源に関する規制が強化された影響を受け、売上高と商品点数の両方で減少傾向を示しました。

Metricの報告書は、「この動向は、一般的な消費財市場が引き続き力強い成長を続ける一方で、信頼性や規制遵守が求められる製品群は、より厳格な審査の圧力を受けていることを示している」と分析しています。ジェトロの調査でも、ベトナム市場では中間所得層の拡大と消費者需要の高まりが顕著であり、特に若い人口層の購買力が市場の成長を後押ししています。

広範な小売市場におけるECの優位性

ベトナムの電子商取引(EC)市場は、小売市場全体よりも速いペースで成長を続けています。統計総局(財務省)のデータによると、2025年第1四半期の全国商品小売売上高は1,450兆ドン(約8.7兆円)に達し、前年同期比で約11%増加しました。この数字は、ECがベトナムの小売業界において、ますます重要な役割を担っていることを明確に示しています。

経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」でも、EC化率の継続的な増加が報告されており、ベトナムのような新興国市場においても、デジタル経済への移行が加速していることが裏付けられます。特に、携帯電話の普及が加速する中、モバイルバンキングなどのデジタル金融サービスが消費者の購買行動をさらに後押ししています。

第2四半期の予測と日系企業への示唆

Metricは、第2四半期には主要4つのECプラットフォームの流通総額が、第1四半期と比較して約4.3%減少し、約142兆2,000億ドン(約8,532億円)になると予測しています。しかし、製品点数は約1.3%増加し、約11億5,000万点に達すると見込まれています。

この予測に基づき、Metricは販売業者に対し、多様な消費ニーズに応える製品革新を推奨しています。特に、実用性の高い製品、トレンドに合ったデザイン、そして様々な利用シーンに対応できる柔軟な製品が求められています。また、ECプラットフォームだけでなく、ソーシャルメディアなども活用した多チャネル戦略を展開し、市場での製品露出を増やすことが重要だと強調しています。ベトナムの若い世代は、自分の価値観に合ったブランドを重視する傾向があり、日系企業もこれらの消費行動を理解した上で、戦略的なアプローチが求められます。

このEC市場の急成長は、ベトナム在住の日本人や日系企業にとって、消費財販売における新たなビジネスチャンスを意味します。若年層が多いベトナムでは、デジタル化の加速とともにオンラインでの購買行動が日常に深く浸透しており、特に美容品やファッション、食品といった分野での需要は今後も堅調に推移すると見られます。日系企業は、既存のオフライン販売チャネルに加え、ShopeeやTikTok Shopのような主要ECプラットフォームでの存在感を高めることが、市場シェア拡大の鍵となるでしょう。

ベトナムのEC市場が小売全体を上回る成長を見せる背景には、都市部における中間所得層の拡大と、若い世代のデジタルリテラシーの高さがあります。KPMGの報告書が指摘するように、ベトナムはアジア太平洋地域のデジタル経済を牽引する国の一つであり、スマートフォンの普及率の高さがモバイルバンキングやオンラインショッピングの利用を促進しています。この構造的な変化は、物流インフラの発展(ラストマイル配送)と相まって、消費者が自宅にいながら多様な商品を手軽に入手できる環境を整え、伝統的な小売業に大きな変革を迫っていると言えます。

AsiaPicks 編集部
AsiaPicks 編集部
タイ・ベトナム・インドネシアの最新ビジネスニュースを日本語で毎日配信。現地メディアの一次情報をもとに、日系企業・駐在員の意思決定に役立つニュースを厳選してお届けします。
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