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バンコク首都圏レッドライン延伸、2029年開業へ

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バンコク首都圏の鉄道網が拡大します。タイ国鉄(SRT)は、レッドライン電車のシリラート-タリンチャン-サラヤ間およびランシット-タマサート大学ランシットキャンパス間の延伸プロジェクトについて、総額200億バーツ(約1,000億円)超の建設契約を締結し、7月15日に着工、2029年の開業を目指すとPrachachat.netが報じました。

契約締結とプロジェクト概要

タイ国鉄(SRT)のアナン・ポーニムデーン副総裁代理は、2026年5月19日にレッドライン電車の延伸プロジェクトに関する建設契約を締結したことを明らかにしました。このプロジェクトは、バンコク首都圏の公共交通網を強化し、都市の発展を促す重要な取り組みです。

契約が締結されたのは、以下の2つの区間です。

  • シリラート-タリンチャン-サラヤ間:ユニーク・エンジニアリング・アンド・コンストラクション(Unique Engineering and Construction Plc.)とトラスティ・コンストラクション(Trusty Construction Co. Ltd.)の共同事業体が受注。契約総額は147億2,000万バーツ(約736億円)で、ラーマ6世橋駅、バングルーイ-EGAT駅、バーンチムプリー駅の3駅が追加されます。
  • ランシット-タマサート大学ランシットキャンパス間:ユニーク・エンジニアリング・アンド・コンストラクション(Unique Engineering and Construction Plc.)が受注。契約総額は60億5,700万バーツ(約303億円)です。

アナン氏によると、契約締結後、間もなく建設開始の指示が出され、2026年7月15日に着工する予定です。建設期間は約3年間を見込んでおり、2029年7月の開業を目指しています。

シリラート-タリンチャン-サラヤ延伸区間の詳細

シリラート-タリンチャン-サラヤ間の延伸区間は、全長20.50キロメートルに及びます。このうち13.83キロメートルが地上構造、6.67キロメートルが高架構造となります。9つの駅が設置され、具体的にはシリラート駅、バーンクンノン駅、タリンチャン水上マーケット駅、ラーマ6世橋駅、バングルーイ-EGAT駅、バーンチムプリー駅、カンチャナピセーク駅、サラタマソップ駅、そしてサラヤ駅が設けられます。

建設用地は主にタイ国鉄(SRT)の既存敷地を活用するため、土地収用は基本的に不要とされています。これにより、プロジェクトの進行がスムーズに進むことが期待されます。この区間の開通は、トンブリー地区やマヒドン大学サラヤキャンパス周辺へのアクセスを大幅に改善し、この地域のさらなる発展に寄与するでしょう。

ランシット-タマサート大学延伸区間の詳細

ランシット-タマサート大学ランシットキャンパス間の延伸区間は、全長8.84キロメートルで、全線が地上構造となります。この区間には、クロンヌン駅、バンコク大学駅、チェンラック駅、タマサート大学ランシットキャンパス駅の4つの駅が設置されます。

建設用地の大部分はタイ国鉄(SRT)の既存敷地を利用しますが、駅やアクセス道路の建設のために約14ライ(約2.24ヘクタール)の土地が一部収用されます。この延伸は、パトゥムタニ県からバンコク中心部へのアクセスを向上させ、ランシット地域の大学に通う学生や住民にとって大きな利便性をもたらすことが期待されます。

バンコク首都圏の交通インフラ強化と経済効果

アナン氏は、これらのプロジェクトが開業すれば、パトゥムタニ県からバンコク中心部への移動時間が短縮され、トンブリー地区およびサラヤ地区へのアクセスがより便利かつ迅速になると述べています。これは、長年にわたるバンコク首都圏の交通渋滞問題の緩和に大きく貢献するでしょう。

さらに、鉄道の駅周辺地域の経済発展を促進し、周辺エリアの土地開発を加速させる効果も期待されています。タイ政府は、1980年代以降、国の社会経済開発計画を通じて、公共交通指向型開発(TOD)を推進しており、今回のレッドライン延伸もその一環として、都市機能の分散と均衡ある発展を目指すものです。

今回のレッドライン延伸プロジェクトは、タイ政府が長年にわたり掲げてきた首都圏の交通インフラ整備と都市開発戦略の一環として位置づけられます。バンコクでは中心部への人口と機能の一極集中が課題となっており、郊外への鉄道網拡大は、交通渋滞の緩和だけでなく、沿線地域の経済活性化と均衡ある発展を促す構造的な解決策として期待されています。タイ国鉄(SRT)が保有する広大な土地を活用することで、大規模な土地収用を最小限に抑え、プロジェクトを効率的に進めることが可能になっている点も、タイにおけるインフラ開発の特徴と言えるでしょう。

在住日本人にとっては、今回のレッドライン延伸はバンコク首都圏での生活利便性を大きく向上させる可能性を秘めています。特に、タマサート大学ランシットキャンパスやマヒドン大学サラヤキャンパス周辺など、これまで公共交通機関でのアクセスが不便だった地域への通勤・通学が容易になります。これにより、郊外での住居選択肢が広がるほか、これらの大学に通う家族を持つ方々にとっては、交通時間の短縮とストレス軽減が期待できるでしょう。また、沿線の土地開発や商業施設の増加も予想され、新たなビジネス機会や生活圏の拡大にも繋がります。

AsiaPicks 編集部
AsiaPicks 編集部
タイ・ベトナム・インドネシアの最新ビジネスニュースを日本語で毎日配信。現地メディアの一次情報をもとに、日系企業・駐在員の意思決定に役立つニュースを厳選してお届けします。
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