バンコク・ドンムアン区で、ソンクラーン中に発生した暴行事件で男性が死亡し、その家族が捜査の遅れと公正な裁きへの懸念を訴えています。被害者の妻と義母は、加害者の主張と監視カメラ映像の矛盾、そして事件後の不適切な対応を指摘し、警察庁捜査局に陳情しました。この衝撃的な事件は、タイの地元メディアKhaosodが詳しく報じています。
ソンクラーン中の親友による暴行死
2026年4月14日午後5時28分頃、バンコクのドンムアン区にあるアパートの一室で、39歳の男性シュパキットさんが暴行を受けました。加害者は38歳のジラットワット(通称ジョー)容疑者で、被害者とは10年来の友人関係にありました。容疑者はシュパキットさんを蹴り倒した後、顔や頭部を何度も踏みつけたとされています。被害者は病院に搬送されましたが、脳浮腫、硬膜下出血、頭蓋骨骨折の診断を受け、3日後の4月17日に死亡しました。この事件は、ソンクラーン中の友人の集まりで発生したとみられています。
監視カメラが捉えた衝撃の暴行
被害者の妻であるカモンチャノックさん(35歳)は、事件発生後、容疑者の母親から夫が意識不明の重体で病院に運ばれたと知らされました。アパートの監視カメラ映像を確認したところ、シュパキットさんが抵抗しないにもかかわらず、容疑者が頭部を複数回踏みつける様子が記録されていました。容疑者は酩酊状態であり、暴行は4回程度だったと主張していますが、映像では7〜8回に及ぶ激しい暴行が確認されており、その証言は事実と食い違っています。この衝撃的な映像は、家族に大きな悲しみと不信感を与えました。
病院搬送の遅れと家族の訴え
カモンチャノックさんの証言によると、事件後、シュパキットさんはすぐに病院に搬送されず、アパートの台の上に一晩放置されていました。容疑者の母親も現場にいたにもかかわらず、翌日午後2時頃になってようやく病院に運ばれたといいます。義母のサオケーオさん(64歳)も、監視カメラ映像から容疑者の母親が被害者の状態を確認しながらも放置したことを指摘し、事件の隠蔽を疑っています。医師からは、早期に搬送されていれば生命が失われなかった可能性があったと伝えられ、家族は深い悲しみに暮れています。
警察の不透明な対応と影響力への懸念
家族はドンムアン警察署に被害届を提出しましたが、事件発生から半月が経過しても捜査の進展がないと訴えています。さらに、警察官は家族に調書の閲覧を許可せず、容疑者が警察署を訪れたにもかかわらず、いまだに起訴されていないことも明らかになりました。カモンチャノックさんは、容疑者が地域の有力者と関係があると聞いており、このままでは公正な裁きが得られないのではないかと強く懸念しています。容疑者が通常通りの生活を送っている現状に、家族は不信感を募らせています。
家族の悲痛な叫びと正義の追求
シュパキットさんは2人の幼い子供を抱える家族の大黒柱でした。妻と義母は、もし適切な時期に病院に搬送されていれば、夫は助かったかもしれないと悔やんでいます。家族は、この事件の真相究明と公正な裁きを求め、警察庁捜査局に陳情しました。彼らは、捜査機関に対し、容疑者を法に基づく適切な起訴を迅速に行うよう強く求めています。家族は以前から両者の間にトラブルがあったことは一切知らなかったと強調し、透明性のある司法プロセスを求めています。この不透明な状況は、タイの司法プロセスへの強い懸念を浮き彫りにしています。


