タイ中部アユタヤ県パーチー郡で、長年放置されていた7,500トンを超える有毒産業廃棄物の除去作業が完了しました。この問題は、近隣住民の健康被害や環境汚染の懸念を引き起こしており、産業工場局が5465万バーツ(約2億7325万円)の予算を投じて解決に乗り出していました。Prachachatが報じたところによると、当局は今後、不法投棄を行った関係者から環境復旧にかかった全費用を回収する方針です。
不法投棄発覚と住民の懸念
事の発端は、サラブリー県ケンコーイ郡ソンコン地区の住民から寄せられた有害化学物質の不法投棄に関する苦情でした。この通報を受け、捜査が開始され、最終的にアユタヤ県パーチー郡にある無許可の危険化学物質倉庫5棟が発見されました。これらの倉庫は、運河への化学物質流出の危険性をはらんでおり、広範囲にわたる住民の不安と環境汚染リスクを高めていました。この不法投棄は、タイにおける産業廃棄物管理の深刻な問題を浮き彫りにしました。
無許可倉庫の摘発と法的措置
産業工場局(DIW)は、1992年有害物質法に基づき、土地所有者および関連する個人・法人に対し、違法行為の即時停止と、無許可で保管されている有害化学物質の適切な処理を命じました。しかし、関係者がこの命令に従わなかったため、同局は天然資源・環境犯罪鎮圧局(ESD)に提訴。不法投棄を行った者および関係者を法の下で処罰すべく、厳正な法的措置が取られることになりました。
巨額の予算投入と迅速な除去作業
産業工場局は、この不法投棄された産業廃棄物や有害化学物質による環境汚染問題に迅速に対処するため、2025年度の緊急予備費から5465万バーツ(約2億7325万円)の予算を確保しました。この予算は、パーチー郡の倉庫に残された全ての廃棄物の除去と処理を委託するために充てられ、アティボディ局長が承認。2026年2月17日から11月13日までの期間で、業者による作業が緊急的に進められました。
環境復旧完了と損害賠償請求
最新の報告によると、2026年5月28日時点で、パーチー郡の倉庫に残されていた未使用材料および有害化学物質の除去・処理作業は、目標の100%を達成し、合計7,574.58トンが完了しました。これは、当初の予定期間よりも早く達成されたもので、産業工場局による積極的な問題解決への取り組みが評価されています。今後、産業工場局は、環境復旧にかかった全ての費用と損害賠償を、汚染を引き起こした当事者および関係者から回収するための法的プロセスを進めていくと発表しました。この一連の対応は、タイにおける環境犯罪に対する厳しい姿勢を示すものです。


