バンコクのカセサート大学シニアクラブが、カセサート大学医学部および病院建設のため、総額1000万バーツ(約5000万円)を超える巨額の寄付を行いました。この多額の寄付は、「カセサート大学メディカルパーク」構想を推進し、タイ社会の持続可能な医療インフラ構築に大きく貢献するとKhaosodが報じています。
カセサート大学シニアクラブ、巨額寄付で医療発展に貢献
カセサート大学の卒業生で構成されるシニアクラブは、継続的な「与える」という精神のもと、第9回目となる寄付活動を実施。今回新たに73万6,673バーツ(約368万円)が寄付され、2023年3月15日から2026年5月20日までの累計寄付額は1011万673バーツ(約5055万円)に達しました。この寄付金は、カセサート大学医学部と病院の設立資金として活用され、タイ国民の「生きる機会」を未来へつなぐ基盤となります。
寄付金はカセサート大学のダムロン・シープララーム学長代行に手渡され、科学保健開発担当副学長のソムワン・カンタヤヌウォン氏が立ち会いました。この感動的な式典は2026年5月20日にカセサート大学総長室で行われ、参加者からは深い感謝と誇りの念が示されました。
「カセサート大学メディカルパーク」構想の全貌
今回のシニアクラブによる寄付は、単なる金銭的支援にとどまらず、タイ国民の未来の「生きる機会」を創造する「カセサート大学メディカルパーク」プロジェクトへの貢献を意味します。このプロジェクトは、国の医療および公衆衛生分野における重要な戦略的構想と位置づけられています。
「カセサート大学メディカルパーク」は、医療システム、教育、研究、そして健康科学イノベーションを統合的に発展させることを目指しています。初期段階では、医学部、看護学部、そしてカセサート大学病院の設立が計画されており、これにより医療の質を向上させ、将来的な国内の医療従事者不足に対応する人材を育成することを目指しています。
持続可能なタイ社会の未来を築く
タイ政府の内閣は、2024年から2029年までの「カセサート大学メディカルパーク」プロジェクト第一段階に、88億6300万バーツ(約443億円)を超える予算を承認しています。この巨額な投資は、施設の建設、医療機器の調達、そして医療従事者の育成に充てられ、タイの長期的な医療システム基盤を確立する上でのプロジェクトの重要性を明確に示しています。
カセサート大学は、全ての寄付者からの信頼と支援が、「カセサート大学病院」を高品質な医療、研究、そして国民の健康管理の中心地へと成長させる上で不可欠な力となると確信しています。これは、将来のタイ社会にとって新たな希望となるでしょう。また、シニアクラブによる今日の寄付活動は、「分かち合いの力」の美しい手本となり、多くの人々に社会と国家に持続的に貢献するインスピレーションを与えています。
寄付参加への呼びかけと税制優遇
カセサート大学は、医学部、看護学部、薬学部の設立を含むカセサート大学病院の建設に、広く国民からの支援を求めています。今日の分かち合いの精神が、将来のタイ国民の健康を支える「国民の病院」を創り出す重要な力となると信じられています。これは、カセサート大学が90周年を迎えるにあたり、社会と国家に奉仕する上でのもう一つの重要な一歩です。寄付は税控除の対象となります。
寄付は以下の2つの方法で可能です。
- Punboonのウェブサイトを通じて:https://www.punboon.org/foundation/01162
- TMBThanachart銀行の口座を通じて:口座番号 069-2-77187-6、口座名「โรงพยาบาลมหาวิทยาลัยเกษตรศาสตร์(カセサート大学病院)」
プロジェクトの進捗状況は、カセサート大学医学部のFacebookページでご確認いただけます。https://www.facebook.com/profile.php?id=100086218923974
今回のカセサート大学シニアクラブによる大規模な寄付は、タイ社会が直面する高齢化と医療インフラの課題に対し、市民社会が積極的に貢献する構造的な背景を示しています。タイ政府は「20カ年国家戦略」や「第12期国家経済社会開発計画」で医療と公衆衛生の強化を掲げており、大学病院の拡充はその中核をなすものです。特に、国連のSDG4「質の高い教育」との関連性も深く、今回のプロジェクトは医療人材の育成を通じて、持続可能な社会基盤を構築する重要な役割を担っています。
このような大学病院の発展は、在タイ日本人にとっても大きな意味を持ちます。医療水準の向上とアクセス改善は、外国人居住者がタイで安心して生活できる環境をさらに整えることに直結します。高度な専門医療と研究が統合された施設がバンコクに増えることで、緊急時や専門治療が必要な際にも、より質の高い医療サービスが期待できるようになるでしょう。


