タイ全国で2026年5月22日午前5時より、主要石油会社の燃料価格が適用開始されました。エネルギー政策計画局(EPPO)が発表した最新情報によると、PTT、バンチャーク、PT、カルテックス、シェルといった主要5社がガソリン、ディーゼル、各種バイオ燃料の価格を更新。この動きは、タイのエネルギー市場の動向と消費者の家計に直結するとして、Khaosodが詳細を報じています。
タイ主要5社の最新燃料価格
タイのエネルギー政策計画局(EPPO)は、2026年5月22日付の最新燃料価格を発表しました。これはタイ全国の主要ガソリンスタンドで午前5時から適用されています。特に、中東情勢の緊迫化による原油高が続く中、タイ政府は燃料への補助金制度(石油基金)を通じて価格安定化を図っていますが、消費者は価格変動に敏感になっています。
PTTとバンチャークの価格詳細
タイ最大の石油会社であるPTTと、国内大手であるバンチャークの燃料価格は以下の通りです。
- ガソリン95(Gasohol 95): 44.90バーツ/リットル(約224.5円)
- ガソリンE20(Gasohol E20): 37.90バーツ/リットル(約189.5円)
- ガソリンE85(Gasohol E85): 33.84バーツ/リットル(約169.2円)
- ガソリン91(Gasohol 91): 44.53バーツ/リットル(約222.65円)
- ガソリン95プレミアム(Gasohol 95 Premium): PTTは52.39バーツ/リットル(約261.95円)、バンチャークは54.84バーツ/リットル(約274.2円)
- ベンジン95(Benzine 95): PTTは54.49バーツ/リットル(約272.45円)、バンチャークでは提供なし
- ディーゼル(Diesel): 42.20バーツ/リットル(約211円)
- ディーゼルB20(Diesel B20): 35.20バーツ/リットル(約176円)
- ディーゼルプレミアム(Diesel Premium): PTTは61.25バーツ/リットル(約306.25円)、バンチャークは61.25バーツ/リットル(約306.25円)
特にディーゼルB20は、パーム油由来のバイオディーゼルを20%混合したもので、政府が利用拡大を推進している低価格燃料です。一方、ガソリン95プレミアムは、50バーツ(約250円)を超える高価格帯となっています。
PT、シェル、カルテックスの価格設定
その他の主要な石油会社であるPT、シェル、カルテックスの価格も発表されました。
- PT: ガソリン95は44.90バーツ(約224.5円)、E20は37.90バーツ(約189.5円)、ディーゼルは42.20バーツ(約211円)。ベンジン95は54.99バーツ(約274.95円)と、PTTよりもわずかに高めです。
- シェル: ガソリン95は45.40バーツ(約227円)、E20は38.40バーツ(約192円)、ディーゼルは42.20バーツ(約211円)。全体的に他社よりやや高めの価格設定が見られます。
- カルテックス: ガソリン95は44.90バーツ(約224.5円)、E20は37.90バーツ(約189.5円)、ディーゼルは42.20バーツ(約211円)。PTTやバンチャークと同水準の価格が多く、ディーゼルプレミアムも61.25バーツ(約306.25円)で提供されています。
各社とも、バイオ燃料であるE20やE85を比較的低価格で提供し、タイ政府のエネルギー多様化政策に沿った動きを見せています。
タイの燃料価格変動の背景
タイの燃料価格は、国際原油価格の動向に加え、政府の燃料補助金政策に大きく影響されます。特に、燃料価格が高騰した際に消費者の負担を軽減するために設立された「石油基金」が重要な役割を果たしています。この基金からの拠出金によって、市場価格と実際の販売価格の差が調整され、急激な価格上昇が緩和されることがあります。
また、タイではエネルギー安全保障の一環として、パーム油やエタノールなどの国産資源から生産されるバイオ燃料の利用拡大が進められています。ディーゼルB10やB20、そしてエタノール混合ガソリンE20などがその代表例であり、これらは通常の燃料よりも低価格で提供される傾向にあります。
在タイ日本人への影響と今後の見通し
今回の燃料価格の発表は、在タイ日本人や日系企業にとっても重要な情報です。特に自家用車を利用する方にとっては、ガソリン代が直接的な家計の負担となります。また、物流コストに直結するため、商品価格やサービス料金にも間接的に影響を与える可能性があります。
タイ政府は、国際的な原油価格の変動や国内の経済状況に応じて、燃料補助金政策を柔軟に調整する方針です。そのため、今後も燃料価格は変動する可能性があり、在住者は常に最新の価格情報を確認し、賢く燃料を選択することが求められます。特に、価格の安いバイオ燃料への切り替えを検討することも一つの選択肢となるでしょう。
今回のタイ全国における燃料価格発表は、タイのエネルギー政策の構造的な特徴を浮き彫りにしています。国際的な原油価格の動向に敏感である一方で、政府が「石油基金」という補助金制度を通じて価格の急激な変動を抑えようと努めている点は注目に値します。特に、パーム油由来のバイオディーゼルやエタノール混合ガソリンの利用拡大は、エネルギー自給率向上と環境負荷低減という二重の目的を達成するための重要な戦略として推進されています。
在タイ日本人や日系企業にとっては、燃料価格の変動は日々の生活コストや事業運営コストに直結する問題です。特に物流に依存するビジネスでは、燃料費の増減が収益に与える影響は無視できません。政府の補助金政策は一時的な緩和策に過ぎず、中長期的には国際的な原油価格の変動リスクを常に考慮に入れる必要があります。そのため、燃料効率の良い車両への投資や、代替燃料の導入検討など、多角的な視点でのコスト管理が求められるでしょう。


