タイのプラチュアップキーリーカーン県で発生したひき逃げ事故で、現場に置き去りにされた車両から大量の覚醒剤「ヤーバー」が発見されました。警察は、逃走した運転手の行方を追うとともに、総額5,000万バーツ(約2億5,000万円)相当の薬物押収を発表したと、地元メディアのKhaosodが報じています。
衝突事故から薬物発見まで
タイのプラチュアップキーリーカーン県ムアン郡アオノイ地区で、2026年5月24日未明の午前1時10分頃、ペッカセム通りの南行き車線で自動車の衝突事故が発生しました。通報を受けたムアン・プラチュアップキーリーカーン警察署のパイトゥン・プロムキアン署長率いる捜査チームが現場に急行しました。
被害者の追跡と容疑者の逃走
現場に到着した警察官は、追突されたプラチュアップキーリーカーン県ナンバーの銀色のセダン(登録番号 กน 4744)を確認しました。この車の運転手であるA氏(仮名)は、ティプコ工場前で追突され、相手の車がそのまま逃走したと証言しました。A氏は逃走車両を追跡し、現場まで追いついたところ、約30歳で痩せ型、身長約165cmのトヨタ・ヤリスの男性運転手が、警察への通報をしないよう交渉し、損害賠償を申し出たといいます。しかし、その男性は混乱に乗じて近くの藪に逃げ込み、闇の中に消えていきました。
車両からの大量薬物押収
警察官が現場に乗り捨てられた赤色のトヨタ・ヤリス(バンコク都ナンバー 5กฒ 3471)を捜索したところ、驚くべき事実が発覚しました。車両のトランクからは、黒いビニール袋7つに詰められた160束、合計106万錠以上のヤーバー(覚醒剤)が発見されたのです。その市場価値は5,000万バーツ(約2億5,000万円)以上に上ると推定されています。
タイでは、ヤーバー(メタンフェタミン)の流通が長年の社会問題となっており、特にミャンマー、ラオスとの国境地帯である「黄金の三角地帯」からの密輸が頻繁に行われています。今回の大量押収は、その深刻さを改めて浮き彫りにするものです。
捜査の進展と今後の見通し
押収された薬物は証拠品として保管され、プラチュアップキーリーカーン県警察署のアートーン・チンソン署長に報告されました。署長は容疑者の特定と逮捕、さらにこの薬物密輸に関与した組織全体の追跡を急ぐよう指示しています。このような大規模な薬物押収は、タイ国内の治安維持と薬物対策における重要な進展と言えるでしょう。


