バンコクでの列車とバスの衝突事故を受け、タイ構造技術者協会は全国に存在する危険な踏切の10の特徴を公開しました。2026年5月17日、マッカサン地区で発生した痛ましい事故を受けて、同協会は関係機関に対し、速やかな調査と具体的な安全対策の強化を強く求めました。この情報はKhaosodの報道に基づいています。
バンコクでの衝突事故と全国の危険な踏切
タイ構造技術者協会のアモン・ピマンマート会長(カセサート大学工学部教授)は、バンコクのマッカサン地区にあるアソーク・ディンデーン通りと鉄道の交差点で発生した列車とバスの衝突事故について言及しました。この事故では8名が死亡し、多数の負傷者が出たとのことです。アモン会長は、この事件を受けて、他の危険な踏切を緊急に調査し、具体的な解決策を見つけるよう関係機関に強く要請しました。
タイ国内には、鉄道と道路が同じ高さで交差する踏切が約2,300か所も存在します。これらの多くには交通標識があるものの、遮断機が設置されていないため、事故のリスクが高いと指摘されています。特にバンコク市内にも数十か所の危険な踏切が存在しており、早急な対策が求められています。
踏切の危険度を測る交通モーメント値(TM値)
踏切の危険度は、交通モーメント値(TM値)と呼ばれる指標で評価されます。これは、自動車の交通量と1日あたりの列車運行本数を掛け合わせた数値です。TM値が高いほど、事故発生のリスクも高まります。
アモン会長は、TM値に応じた踏切の整備基準について説明しました。
- TM値が10,000未満の場合:交通標識のみで対応可能。
- TM値が10,000以上100,000未満の場合:遮断機と交通標識の設置が必要。
- TM値が100,000を超える場合:立体交差化を検討すべき。
タイの交通インフラは急速な発展を遂げる一方で、既存のインフラの老朽化対策や安全管理が課題となっています。JICAの報告書や運輸総合研究所の資料でも、交通安全施設の整備や交通管制システムの活用が重要視されています。
構造技術者協会が指摘する10の危険な踏切の特徴
アモン会長は、TM値だけでなく、以下の10の特徴を持つ踏切が特に高い事故リスクを抱えていると警告しました。
- TM値が数万を超える高い数値。
- 道路または鉄道がカーブしている部分に踏切がある。
- 踏切が坂道に位置している。
- 踏切が斜めに交差している(直角ではない)。
- 1,000メートル以内の視界を遮る構造物や障害物がある。
- 橋、地下道、他の交差点、または出入り口に近い位置にある。
- 交通標識が遮られて見えない、または劣化して機能していない。
- 特に夜間において、踏切周辺の照明が不十分である。
- 遮断機が不完全、信号機がない、または警報音がない。
- 線路端から5メートル手前に停止線がない。
国民への呼びかけと関係機関への要請
アモン会長は、これらの危険な踏切を利用する国民に対し、運転時に最大限の注意を払うよう呼びかけました。また、タイ国鉄、鉄道輸送局、バス公社などの関係機関に対しては、これらの危険な踏切を緊急に調査し、リスク管理計画を作成し、安全基準をより厳格に強化するよう重ねて強調しました。


